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問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜MEMORY〜
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ム”だと分かっていながら名を尋ねる、性悪店員に対する詫びだ。ボスに睨まれても私が責任を取る。いいから入れてやれ」
む、っと拗ねるような顔をする女性店員。彼女にしてみればルールを守っただけなのだから気を悪くするのは仕方ないだろう。
「生憎と店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁してくれ」
個室というにはやや広い和室の上座に腰を下ろした白夜叉は、大きく背伸びをしてから彼らに向き直る。
「もう一度自己紹介しておこうかの。私は三三四五外門に本拠を構えている“サウザンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ」
「はいはい、お世話になっております本当に」
投げやりな言葉で受け流す黒ウサギ。その隣で彼が問う。
「今言った外門ってなに?」
「箱庭の階層。示す外壁にある門ですよ。数字が若いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者達が済んでいるのです」
此処、箱庭の都市は上層から下層まで七つの支配層に分かれており、それに伴ってそれぞれを区切る門には数字が与えられている。
外壁から数えて七桁の外門、六桁の外門と内側に行くほど数字は若くなり、同時に強大な力を持つ。箱庭で四桁の外門ともなれば、名のある修羅神仏が割拠する完全な人外魔境だ。
「更に説明するなら、此処は東西南北の四つの区切りの東側にあたり、外門のすぐ外は“世界の果て”と向かい合う場所になる。あそこにはコミュニティに所属していないものの、強力なギフトを持ったもの達が住んでおるぞ―――その水柱の持ち主などな」
「白夜叉様はあの蛇神様とお知り合いだったのですか?」
「知り合いも何も、アレに神格を与えたのはこの私だぞ。もう何百年もまえの話だがの」
小さな胸を張り、阿々と豪快に笑う白夜叉。
だがそれを聞いた十六夜は物騒に瞳を光らせて問いただす。
「へえ?じゃあお前はあのヘビより強いのか?」
「ふふん、当然だ。私は東側の“階層支配者(フロアマスター)”だぞ。この東側の四桁以下にあるコミュニティでは並ぶ者がいない、最強の主催者なのだからの」
“最強の主催者”―――その言葉に十六夜・飛鳥・耀の三人は一斉に瞳を輝かせた。
「そう・・・・・・ふふ。ではつまり、貴女のゲームをクリア出来れば、私達のコミュニティは東側で最強のコミュニティという事になるのかしら?」
「無論、そうなるのう」
「そりゃ景気のいい話だ。探す手間が省けた」
三人は剥き出しの闘争心を視線に込めて白夜叉を見る。白夜叉はそれに気づいたように高らかと笑い声をあげた。
「抜け目ない童達だ。依頼しておきながら、私にギ
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