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なのは一途のはずがどうしてこうなった?
第十九章 失態と功績
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それが意味する所は、不敗のミウラ・ケイタは相変わらず不敗である、ということであった。



八神はやての言を真摯に受け止めたミウラ・ケイタの悲運はその言の出所を知らなかったことにある。
その為、ミウラ・ケイタは八神はやてに対して、長たる風格が出てきたと知らしめる勘違いをさせていたのだ。

「有り難い言葉、しかと受け止めよう。今後も微力を尽くす所存です……」

かくも、恭しく頭を垂れるミウラ・ケイタであった。
それこそ、八神はやての策であり、思惑通りの展開でもあった。
見といて良かったわ。
機動六課の忙しい中プライベート時間を潰してまで、全100話を超えるアニメを見て良かった。
これは、以前ミウラ・ケイタ達含め、地球に戻った際に月村すずかから宇宙での戦いの参考として渡されたものであったが、早くも役にたった。
友人として、相変わらず良い働きをすると思う。

「良い。今後もその手腕に期待している」

問題は、ティアナだ。
ミウラっちの働きは言い訳次第で功績になる。
しかし、ティアナの凡ミスはどうにもならない。
無理な高等技術に伴った失敗。
味方であるスバルに攻撃が当たりそうになったらしい。
なのはちゃんがフォローに回ったらしいが、落ち込んでいるだろう。
落ち込んだ女を慰めるのは男の甲斐性の見せ所だ。

「ミウラ・ケイタ教導官。ティアナ・ランスター二等陸士を慰めて欲しい。勿論、身体を使った慰めもこの際目を瞑ります。一刻も早い措置を取るように」
「身体を使うかはこちらの判断ですが、立ち直らせる為に微力を尽くしましょう」

ソコは使うって言えや。
甲斐性無し。
私は女の一人や二人、はたまた、何十人も種付けしようが黙認する覚悟はあるで!



「よう。ティアナ。同じ失敗者同士、仲良くしよーぜ」
「ミウラさん……」

明らかに落ち込んでいるな。

「俺は敵の逃亡を許す始末。ティアナは誤射だって?」
「ええ……、少し無理して高等技術を使った代償です……」

最近の訓練でもどうも様子のおかしかったティアナ。
どうしたものだろうか。

「何があった? 最近のお前は鬼気迫る感じだったけどそれが何か関係しているのか?」
「私はっ……。私だけが……。この隊で凡人なんです!」

何を悩んでいるかと思えば。
そういう事か。

「グズッ……、今だけ……。泣かせて下さい……」

俺の胸に顔を埋めて泣くティアナ。
しょうが無いな。
しかし、ミウラ・ケイタの見えぬ所でティアナ・ランスターの口は笑みに歪んでいた。



失敗と失態。
取り戻すのは誰か。
配点:(嘘泣き)






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