いざ、高町家へ
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けるのをやめない。
それは俺自が身未だに神田誠という人物がどのような人柄なのかが分からないからだ。
信じるに値する人物なのかを父さんの意見ではなく、俺の目で確かめる
だから、この子には……神田君には悪いがこのままの状態で話をさせてもらう
話が終った後でなら幾らでも非難されても、軽蔑されても構わないそれでなのはの安全が買えるのなら安いものだ……》
恭也さんの考えは、自分がどう思われようと家族を守るっていう考えなんだろう……
世間的に見ればそれはいわゆる自己犠牲というヤツだ。
まぁ、俺個人的にもその考えには共感が持てる……何かを守って、それで何かを失うのであれば俺なら自分の何かを無くす方を選ぶだろう。身近な例で言えば高町さんを庇った俺の行為も一種の自己犠牲だ。
なので、同じ価値観の恭也さんの考えは自分で何となくだが理解できる
この知識に関してはうる覚えなのだが……恐らく恭也さんがここまで家族に執着するのは、士郎さんが爆発テロに巻き込まれて長期の入院をしていたのが原因ではないか? と俺は思ってる。
そして、その際に店の経営で家庭が大変な事になってしまい、『家族は父さんの代わりに俺が守る!』みたいな思考が強く根付いてしまったのが、今回の過剰な追及に繋がっていると俺は思ってる。
「あーいえいえ、気にしないでください、大事な妹さんの為にやってるのでしょ?
だったらドーンッと胸張ってなきゃダメですよ、だからそんな申し訳ないって声で喋らないでください。守ってもらってる高町さんがその声を聞いたら泣いちゃいますよ?」
俺は少しテンションを上げて恭也さんに語りかける
というのも恭也さんの口調が暗くなった印象を受けたからだ
「……君は……何故…」
《なぜだ……妹の為とはいえ背後に刃物を突きつけている人間に対してその様な考え方ができる!》
「『どうしてそんな事が言えるのか?』……ですか?」
「ッ!」
《どうしてこちらの考が分かる!》
「それはですね……貴方の本質は僕と同じだと感じたからですよ……恭也さん
恭也さんは何かを守る際に自己犠牲をするタイプだと、僕はさっきまでの会話と行動でそう感じました。
『話が終った後でなら幾らでも非難しても、軽蔑してくれても構わない』なんて言ってるのが自己犠牲タイプの何よりの証拠です」
「…………」
《俺は確かにこの子の言うとおり自己犠牲ををするタイプだ……。
父さんがテロで倒れた時から今の今まで、この生き方をして後悔をしたことはない
なぜならば自己犠牲は何かを守る時に必然的に必要になるものだからだ。
なら、この子の言った……俺と本質が同じとは……この子にも何か守るものが有るというのか?》
「僕も自己犠牲をするタイプです。一緒なんですよ、恭也さん
だからこそ
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