第三十五話〜R2・ゼロレクイエム〜
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るのはゼロの為だ。そのゼロを信じないお前たちに“駒として利用される”つもりはない」
最大限の皮肉を込めてライは『駒として利用される』という部分を殊更強調して言う。それが気に障ったのか扇は怒りをぶつけるように叫ぶ。
「君こそ!彼にギアスで従わされている被害者じゃないのか!!」
そう言われた瞬間、ライは肩に乗っている彼の手を掴み地面に彼を叩きつけた。その拍子に骨が砕けるような音がしたがライはそんなこと気にする事もなかった。
「……僕がこの組織にいるのもここまでだ」
ライが殺気と敵意を充満させながらそう言うが、その場のほとんどのものがも反応できない。そしてライは退室し、その瞬間ライは黒の騎士団を見限った。
そんなライを見ていた六課メンバーは初めて見たと言ってもいい、ライの冷たい一面を見てショックを受けていた。
ライが会談に出席していた頃、ルルーシュはロロに怒りと本音をぶつけていた。ルルーシュにとって、ロロはナナリーの居場所を奪い、そしてシャーリーを殺した張本人であるためその怒りは激しかった。
ルルーシュの本音を知ったロロは呆然としながらルルーシュの部屋を出て行く。そんなロロの前に会談を終えたライが現れる。呆然とするロロを見て、何があったのか察したライはそれでも会談でルルーシュの正体がバレたことや、黒の騎士団のメンバーがこれからルルーシュをどうするかを説明する。
「そんな事を今更僕に言って何になるんです?僕は兄に……ルルーシュに拒絶されたんですよ?」
「ルルーシュにとって君は偽りの家族だった。だが、君にとってはどうなんだ?」
「……」
最後にそれだけ言い残し、ライは斑鳩から降りていった。
それから数分後、黒の騎士団の幹部一同は総意としてゼロの捕縛を決定し捉えようとする。しかしその現場に蜃気楼に乗るロロが介入。ロロはギアスを多用しルルーシュを脱出させることに成功する。
だがロロの対象の体感時間を止めるギアスの副作用として、ギアスを発動している間は自らの心臓も止めてしまう。その為、ギアスの長時間の使用によりロロは死亡する。最後の彼はルルーシュを守り、助けられたことと、拒絶されたとしても最後まで家族としてのルルーシュを信じた笑顔を浮かべて安らかな死に顔であった。
ルルーシュはそんなロロを最後は自慢の弟であると認め彼を見送った。ロロの遺体を逃げた先にあった海岸沿いの一角に埋葬し、その上に簡素ではあるが墓を立てるルルーシュ。今の彼は全てを失った代わりに、背負った命に報いるために最後まで足掻くことを決意する覚悟が宿っていた。
そんなルルーシュの背後から斑鳩を降りたライが近づいてくる。そしてライはルルーシュに告げる。
「行くのか?」
「ああ」
東京
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