第三十五話〜R2・ゼロレクイエム〜
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た、ユーフェミアによる日本人の虐殺がルルーシュのギアスが原因であることを告げられていた。しかしライは冷めた目で扇を見ながら反論する。
「指揮官として人を道具のように使うのは当たり前だ。そしてギアスについての証拠も全てブリタニアが用意したものだ。今の技術ならいくらでも偽造できるものばかりの、な」
ライの指摘に一瞬言葉につまるが扇はゼロに対する不満を消せないのか更に言葉を重ねる。
「だが、今回の戦闘でも彼はフレイヤ弾頭のことを!」
「敵がいきなり『新兵器を持っているから降伏しろ』と言われて降伏するのか?」
「それは――」
「僕たちがしているのは喧嘩でもテロでもない。戦争をしているんだ。その覚悟が無いのなら、僕らは日本奪還を目指すべきではなかった」
「「「「………」」」」
ライの言葉に黒の騎士団の幹部の面々は苦い表情を浮かべる。ライはそんな彼らを失望と侮蔑の感情を乗せた視線を向けた。
そんなライに今度はコーネリアが口を開く。
「貴様の言い分はわかった。だがユフィの虐殺について、私は引く気はない。あれは我が妹のしたことではないと断言できる」
強い意志を込めてライを睨むコーネリア。だがそんな彼女の熱意も今のライには届かない。
「それが?」
「な、に?」
ライのその素っ気ない反応にコーネリアは思わず聞き返してしまう。
「ユーフェミアの行った虐殺の原因がギアスということが認められたことで、今更何になる?どちらにしても彼女が日本人を虐殺したという事実は変わらない。そんなことを証明するために貴方は総督という責務を放り出し、自分勝手に動いていたのか?」
「貴様ッ!」
「日本人を虐殺してきたブリタニアの皇族が1人増えただけの話だ。更に言わせてもらえば、ユーフェミアはギアスにかかっていたかもしれないがその時のブリタニアの兵士はどうだ?」
「ッ!」
「その時、彼女の命令を疑問に思うこともなく引き金を引いていた兵士がいなかったと?」
ライの言葉に今度こそ、その会談は沈黙を迎えた。自分に全く反論しなくなった彼らに呆れながらライは最後に言葉を残し退室しようとする。
「こんな会議は、する必要も価値もなかった。ゼロをどうにかしたいのならすればいい。僕は黒の騎士団を抜けさせてもらう」
ライの最後の言葉に黒の騎士団の幹部たちは驚く。そして退室しようとするライの肩を掴み扇がライを引き止めようとする。
「ま、待ってくれ!君にはこれから――」
「ゼロの代わりをしろ、と?」
見下すような視線でライは問いかける。ライのその問いかけになんとか頷いて返す扇であったが、それ見たライは目を細めはっきりとした拒絶の意を現す。
「断る。俺が黒の騎士団にい
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