コラボ編
番外編 剣聖と紫眼の出会い
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よ」
「本当に、そうなのかい?」
「・・・・・・何が言いたいんですか?」
レイがじろりと睨みつけるが、この男はレイの本気の睨みにも全く怯まない、数少ない人物の一人であった。
「そうだな・・・。晶彦が知ったら、さぞ面白いことになるだろうな・・・とか、言いたいのかも知れないな」
「――っ!?」
だからこそ、顔に笑みを浮かべたまま、レイに対して不遜な態度のままそんなことも言えるのだった。
「・・・今日は遅いので、これで失礼します」
短くそう言うと、レイは再び男に背を向けて、アルンの大通りを足早に歩いて行ってしまう。
「ああ。またな、レイちゃん」
そう言って手を振っている男から、レイは一秒でも早く離れたいと思っていたに違いない。
何故なら、今の真っ赤に染まった顔を見られたら、
それで存分にからかわれてしまうことを、彼女は知っていたからだ―――。
◇◆◇◆◇
ソレイユsideエピローグ
≪紫眼≫レイとヨツンヘイムに行った次の日の深夜、ソレイユは単身でALOにダイブしていた。特にやることはなく、贔屓にしている鍛冶師に武器の砥ぎを頼んだり、トンキー使ってヨツンヘイムを散歩したり、スキルの熟練度上げなどをしていた。
そして、散歩がてらにイグドラシル・シティを歩いていると、見知った人物から声を掛けられた。
「久しぶりだね、ソレイユ君」
「・・・ああ、あんたか」
ソレイユに声をかけたのは医者のような雰囲気のある白いコートを羽織った男性プレイヤーだった。特に驚くことなくそのプレイヤーに答えると一度大きく欠神しながら口を開いた。
「で、珍しいな。あんたがおれに声をかけるなんて。大体おれに声をかけてくるのはあんたの相方なのにな」
「私も君に興味がないわけではないよ。ただ、私以上に彼が入れ込んでいるだけさ」
「ふぅーん・・・で、そんな人が急にどうしておれの前に現れるよ?」
行動の意図が理解できない、という意味を込めてソレイユが聞き返すと、白いコートを羽織った男性プレイヤー、アークライトは頷きながら言った。
「ふむ、少しばかり気になることがあってね。是非とも君とそのことについて話したいと思ったのでね」
「ふぅーん・・・なら、近くの喫茶店でも入る?」
そう言ってソレイユが指差したのは偶然目に留まったNPCが運営するカフェだった。どうする、という意味合いを込めた視線を受けたアークライトはいいだろう、と頷くとソレイユと共にオープンカフェに入っていった。
◆
「で、聞きたいことって何よ?」
「うむ・・・昨日、君はレイ君と一緒にヨツンヘイムに行っただろう?」
「ああ、行ったな。つか、視てたのか。悪趣味もかまわんが、度が過ぎないよ
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