コラボ編
番外編 剣聖と紫眼の出会い
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で待ったをかけた。
「ちょ、ちょっと待って、ソレイユ!」
「んー?どうした?」
「あ・・・えっと・・・その・・・あ、あの時は助けてくれてありがとう」
恥ずかしさのためか、はたまた別の感情があるのか頬を上気させながらお礼を言ってきたレイ。それを見たソレイユは一瞬だけ呆気にとられるが、すぐに微笑みながら口を開いた。
「どういたしまして」
◇◆◇◆◇
レイsideエピローグ
「・・・・・・ふぅ」
インプ領を離れ、サラマンダー領にほど近い砂漠地帯を飛び立ったレイが、短く息を吐いた。
ソレイユがログアウトした後、言った通りに習得した特殊魔法の試し撃ちに来ていたようだ。
属性が闇と水の複合魔法なので、効果の高い火属性のモンスターが多数ポップするこのエリアを練習場所に選んでいた。
「(・・・まぁ、詠唱ワード数が初級魔法でもかなりあるけど、なかなか相性良いみたいね)」
ウィンドウを開いて、この僅かな時間で稼いだ習熟度をチェックすると、前方に見えて来た世界樹下の街≪央都アルン≫に降り立つ。
今日はどこかで宿をとり、そこでログアウトしようと決めたレイは、アルンの大通りを歩いていた。
すると、目の前に彼女も良く知る一人の男性プレイヤーが、顔をニヤニヤさせて立っていた。
「・・・・・・」
レイは、その場で百八十度ターンを決めると、その男から離れようとする。しかし――。
「おーい・・・さすがにそれは酷いんじゃないかな?レイちゃん」
話しかけられてしまい、さすがにそれを無視するのも悪いと思ったレイは、再び体を半回転させて男に向き合う。
「・・・こんなところで、何してるんですか?恭介さん」
「こらこら。ここじゃあリアルの名前で呼ぶのはマナー違反だぞ?俺の名前は――・・・」
「言わなくていいです。知ってますから・・・・・・」
そのプレイヤーを操っている人物の名は、≪高嶺恭介≫。
レイ――月宮麗の兄である茅場晶彦とは同期で友達でライバルという、もう一人の天才がこの男だ。
SAO事件が起こる前、数回だけ面識があったが、なんとも掴みどころの無い人だというのが、彼女が持つ彼の印象だった。
「・・・ところで、今日は面白い人物と一緒だったみたいだな」
「・・・どこかで見ていたんですか?悪趣味ですよ」
「そんなこと言うなよ。もともと、彼に目を付けたのは俺の方が先なんだからさ」
言いながらバチンとウィンクをして見せる高嶺に、レイは冷めた視線を向けていた。
あの事件の後、現実世界を旅立った二人の天才は、良くも悪くも人間味を増しているように思える。
悪く言えば、キャラが崩壊しているということだ――。
「別に・・・目を付けたとか、そう言うことじゃないです
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