第4章:モンバーバラの姉妹は狼と行く
第15話:いざエスケ−プッス!
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ネアさんは、俺が“キングレオからの逃亡経緯”を尋ねたと勘違いし、親切に説明しようと立ち上がった。
しかし俺は知っている……城から逃げ出すのが困難で、オーリンが自らを犠牲にしてお二人と俺を逃がした事。
何とか外に出て、俺がルーラを唱えハバリアまで逃亡できたこと。
そしてルーラの影響で俺の内蔵に負荷が掛かり、激痛で気を失った事など……
「あぁ……これはですね、只今姉さんの服は洗濯中なんです。私達慌てて逃げ出してきたので、ウルフさんの剣以外の荷物は回収出来なかったんですよ。だからエンドールに着くまでの間、服が1着しか無くて……昨晩は私の服を洗濯したので、ウルフさんの隣で裸になって寝てたんですよ(笑)」
なるほど……確かに牢屋から抜け出した時、最初に遭遇した兵士が戦利品とばかりに俺の剣をぶら下げていたので、オーリンが一撃で伸し回収する事が出来たが……
彼女等の荷物は何処に保管されたのか分からないから、探し出す事すら出来なかったし、そんな余裕も無かったな。
何より保管されているのかも分からないし。
「なるほど理解出来ました。てっきり『何時でもどうぞ?』って意味かと思って考えちゃいましたよぉ(笑)」
「何時でも……? それは一体……?」
あぁそうだ……この女に下ネタは危険なんだった。
「いえ……何でもありません。それより俺はもう大丈夫ですから、ミネアさんもベッドで寝てください」
俺は剣を腰に下げ、きっと気絶中に洗濯してくれたのだろう綺麗なマントを羽織り、夜の海を眺めに船室から出て行く。
月明かりを浴びながら、何処にいるのか分からないマリーを考え黄昏れよう。
でも……リュカさんと合流出来たら必ず戻るぞ!
キングレオに戻って仕返しをしてやる!
あんな美女二人を悲しませた奴等を許しはしない!
ウルフSIDE END
(エンドール行きの船上)
深い悲しみの中、モンバーバラの姉妹と異時代の達人ウルフ達は、エンドールへの航海を続けて行く。
熱い決意を胸に秘め、はぐれた家族との再会を思い描きつつ……
そしてミネアのみが勇者の存在を新天地に感じながら。
蛇足だが……
翌朝ベッドで目覚めたマーニャは、隣で寝ているであろうウルフに目覚めのキスを行い、ミネアの悲鳴で我に返る。
夜中に入れ替わった事を知らない彼女は、妹に舌を絡ませたキスをしてしまったのだ……
「私……姉さんに愛されているとは感じてましたけど……そう言う意味でだったんですか?」
「ち、違うわよ! だって……隣はウルフだと……その……ね、寝ぼけただけなんだから!」
裸のまま慌てるマーニャを眺め“美人双子姉妹によるディープな百合劇場”ってのも乙かな? と思いを馳せるウルフ。
彼等の冒険はまだまだ続く……
勇者と合
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