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マブラヴ オルタネイティヴ 紅き飛竜の騎士
第九話 帝国斯衛軍
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人たちの期待を裏切らないように全力を尽くすと心に誓った。


コクピットを降りると其処には久しぶりに見る人がいた。 年齢は巌谷少佐に近く俺の機体の整備主任を担当している北山曹長だ。 年下の俺を坊主といい、周囲の人から親っさんとの愛称で呼ばれている人だ。 何かと面倒見のいい人でもあり最初の頃は色々御世話になった。

俺は北山曹長に挨拶するべく近づいて行った。


「お久しぶりです北山曹長!!」

「おう。久しぶりだな坊主、一段と逞しくなったな」

「みっちり鍛えられましたからね。 それより機体の解析はどうですか?」

「そうだな。あれから大分進んだぞ」


そういえば、ガンダムエピオンが搬入された時、整備班の人たちは驚きと同時に目が輝いていたのを思い出した。 恐らく、初めて見る機体に胸を踊らされたのだろう。 まるで噛り付くようにガンダムに解析作業に取り組んでいった。


「坊主・・・・こいつを解析して解った事があるがいいか?」

「なんでしょうか?」 

「こいつはとんでもねえ機体だ。 武装は頭部バルカン以外火器は無く、完全な近接格闘用の機体だ。 そこまでならいいんだが、装甲は未知の金属で、動力は核ときたもんだ。」

「そう・・・・ですね」

「機体性能もどの戦術機より数段ぶっ飛んで高性能だが、乗る人間の事を考えてねえ仕様ときたもんだ。 よくこんな機体に乗ろうと思ったな坊主。」

「ははは・・・・」


流石に俺は苦笑いするしかなかった。 確かにエピオンは高性能機だが、高すぎる性能がメリットでありデメリットでもある。 

だが、それでも俺は決めたのだ。 エピオンを完全に乗りこなし、守るべき存在を守るのだと。


そんな時だった。 格納庫に見慣れない人が訪れた。


「失礼。 篠崎竜也少尉はどちらにいる?」


声が聞こえた方を見ると其処には、腰まで届くほどの長く美しい髪で、赤い制服を身に纏い、整った綺麗な顔に眼鏡を掛けた美しい女性がいた。

整備班の人たちはその女性を見ると慌てて敬礼をし始めた。 

自分に用件があると思い、敬礼すると自己紹介も兼ねて質問してみた。


「自分が篠崎竜也少尉であります。 貴方はどちら様でしょうか?」

「申し遅れた。 私は帝国斯衛軍所属、月詠真耶少尉だ。宜しく頼む」


これが俺と彼女、月詠真耶との最初の出会いだった。

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