世界樹へ〜
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勝手だな。残りのメンバーが迷惑するとは思わないのか」
「ちょっ・・・勝手・・・!?」
何も知らない状態じゃシグルドの方が正論に聞こえるが、リーファの反応を見るに、どうやら相当こいつは理不尽なことを言ってるようだ。
「お前はオレのパーティーの一員として既に名が通っている。そのお前が理由もなく抜けて他のパーティーに入ったりすれば、こちらの顔に泥が塗られることになる」
「・・・・・・」
・・・確定。こいつ、人間的に嫌な奴だ。・・・やだなぁ、こういった人間は・・・
「仲間はアイテムじゃないぜ」
「え・・・?」
キリトだ。キリトはリーファとシグルドの間に割って入る。
「なんだと・・・?」
「他のプレイヤーを、あんたの大事な剣や鎧みたいに、装備欄にロックしとくことはできないって言ったのさ」
「きッ・・・貴様ッ・・・!!」
「おっとと、落ち着いて」
俺はそう声をかける。
「なんだ貴様、このスプリガンの知り合いか」
「知り合いってか兄弟ですね。まあ、兄貴がド直球ですみません」
「ふん、このような葛スプリガンの兄がいるとは、ケットシーの品も落ちたものだな」
「・・・お言葉ですが、ケットシーを纏めて一括りというのは極論では?」
「別に問題あるまい。ケットシーはその通り猫かぶりの可能性が高いからな、安易に想像がつく」
・・・チッ。
「・・・だから一括りに決めつけんなって言ってるだろ」
「なに・・・!」
「俺には嫌いなことがあってね。その一つに誇りを傷つけることってのがあるんだよ」
「コウハくん・・・?」
「でさ、俺の経験上じゃあ他人の誇りとか嘲笑える奴って人としての品格がない気がするんだ」
「貴様・・・何が言いたい?」
「は?まだ分からないか?・・・じゃあ単刀直入に・・・アンタが人間として屑ってことさ」
「・・・!!」
・・・やばい、口が止まらなかった。・・・これ、怒るよなぁ、絶対。
「・・・貴様ァ・・・!そうか・・・貴様ら、領地を追放された《レネゲイド》だな!?」
レネゲイド・・・確か領地を捨てたり追放されたものの呼称か。・・・追放とかなにも、一度も領地に行ったことないんだが・・・とにかく、その後は売り言葉に買い言葉。リーファがヒートアップして領地を出るとまで言い出した。シグルドが完全にキレて剣を抜いたが・・・部下達に止められてそのまま去っていく。
「・・・ごめん、リーファ!最初は場を納めようとしたんだけど、ついアイツの言葉にカチンと・・・」
「ううん、気にしないで」
「こっちも悪い・・・火に油注ぐような真似しちゃって・・・いいのか?領地を捨てるって・・・」
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