暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダムSEED
0229話
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か?」
「……本当に、ラクス様の為になるんだな?」

 躊躇いながらもそう尋ねてくる男。脈有りだな。

「もし嘘なら後で俺の首をやってもいい」
「……いや、あんたの話を信じよう」

 説得しておいて何だが、ラクスのプラントにおけるカリスマは一種の宗教染みたものを感じるな。まぁ、宗教だろうが何だろうがこの状況で利用できるのなら存分に利用させて貰うが。

「で、何をすればいいんだ?」
「ラクスはこのジェネシスが発射された場合、地球に存在する生き物の殆どが死滅するというのを憂慮している。だからこのジェネシスをどうにかする為に俺が派遣されて来た訳だ」
「……」

 いかにもラクスらしい動機を聞き、無言で話の続きを促される。

「それでお前にやって欲しい事だが、この制御室からジェネシス全体に放送する事は可能か?」
「ああ。この制御室からなら可能だ」
「よし。ならパトリック・ザラから緊急の命令が来てジェネシスを敵に発射する事になったが、まだジェネシスが完成していないのに無理をした為にミラージュコロイドの解除が不可能になり、PS装甲の展開も出来なくなった。その為、このままではジェネシス内部は核によって自爆する可能性が高いので至急避難するようにと放送してくれ」
「なるほど、このジェネシスから人を追い出すんだな?」
「ああ、放送が終わったらお前もすぐに逃げろ。後は俺が何とかする」

 クライン派の男は俺の言葉に頷き、制御室の中でも中央に近い位置にあるコンピュータへと移動してなにやら操作を始める。その様子を見ながら、特にやる事の無かった俺は部屋の隅にあった紐を使い気を失っている男達3人を縛り上げて行く。

『こちら、ジェネシス制御室。緊急事態が発生した。繰り返す、緊急事態が発生した。ザラ委員長の命により、現在ヤキン・ドゥーエへ攻撃を仕掛けている部隊に対してジェネシスを発射すべく準備していたのだが、まだ完成していない状態で無理に発射態勢に入った為に予期せぬ不具合が起きた。現在、このジェネシスはミラージュコロイドを解除できなくなっており、その影響かどうかは不明だがPS装甲の展開も出来なくなっている。また、同様の理由によりジェネシス内部の安全を保証できない。このままでは原子爆弾によりジェネシスが内部から自爆する可能性がある。よって、現在ジェネシスに残っている人員は至急避難するように。繰り返す、このままではジェネシス内部で自爆の可能性あり。至急避難せよ!』

 俺が男達を結び終わった丁度その時、男の通信がジェネシス内部へと響き渡った。最初の数秒はしんと静まりかえっていたが、すぐに怒号のような声が聞こえて来る。皆が争って避難しようとしているのだろう。
 そしてその後を追うかのようにジェネシス非常用アラームが放送で鳴り響いている。
 
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