機動戦士ガンダムSEED
0229話
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。同時に制御室の中を素早く見回すと、残り3人のうち2人はここから少し離れた所で何らかのプログラムを入力している。そして最後の1人は……いない? 馬鹿な、確かに突入前にスライムで調べた時は4人いたはずだ。くそっ、取りあえずはあの2人を!
「おいっ、お前……ぐっ!」
プログラムを入力していた2人のうちの片方が俺に気が付き、立ち上がりながら声を掛けてくるが、精神コマンドの加速で速度の上がった俺の身体は瞬時にその男との距離を詰めて鳩尾へと拳を叩き込む。大分手加減した一撃とは言え、軍人でも無いらしい技術者にそれを回避する術などある筈もなく、そのまま気を失って部屋の中を漂う事になる。
「う、うわっ、一体何を!?」
こちらを呆然と見ている3人目のその男の首筋にも手刀を叩き込もうとして、ギリギリで止める。今の声に聞き覚えがあったからだ。先程のスライムで会話を盗聴した時にクライン派じゃないかと疑われていた人物だ。
パッと見20代から30代くらいの男に見えるが、コーディネーターは外見年齢が当てにならない事が多い。なにせイザークの母親であるエザリア・ジュールはオーブで見たニュース映像を見る限りでは俺とそう大して変わらない年齢のように見えるのに、17歳の息子を持っているのだから。
まぁ、それは取りあえず置いておくとして。
「もう1人いた筈だが、そいつは?」
今更ながらに懐から銃を取り出し、目の前の男へと突きつける。
「あ、あっちだ」
男の顔が向いた方には扉がある。そして俺が顔を向けたその瞬間に扉が開き、1人の男が慌てたように飛び込んでくる。
「おい、何だ今の音は……っ!? 侵入者か!」
目の前の男に銃を突きつけている俺を見るや否や、素早く懐から銃を取り出しこちらへと向けて……
「加速」
引き金を引く前に、再度の加速を使った俺にその手を押さえられ、腹へと一撃を食らって気を失い、先程の男と同じく部屋の中を漂う。
「……さて」
振り向いた俺の目に映ったのは、呆然と俺の方を見ている男の姿。何か信じられないようなものを見るような目で俺に視線を向けている。
そんな男の様子を無視して口を開く。何せ時間がないのだから、なるべく急がないといけない。
「率直に聞こう。お前は俗に言うクライン派だな」
クライン派。その単語を聞いた男が顔を引きつらせる。
「な、何の事だ? 俺は別にそんなんじゃ」
「慌てなくていい。別に俺は評議会からの刺客とかそういうのじゃない。お前も知ってると思うが、現在ヤキン・ドゥーエへと攻撃を仕掛けている部隊にはラクス・クラインの指揮する艦もある。その友軍と思ってくれて構わない」
「ラクス様、の?」
「ああ。それでラクスに協力して貰いたいんだが構わない
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