誓いの言葉
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飾としてジャギイの革、腕を守る為のハンドガードを持つハイドラナイフと呼ばれる片手剣。厚みのある刀身と大きな刃幅から何処がナイフだ? と開発者に訊きたくなる物だ。
そして、ハイドラナイフと対になるカイトシールドと呼ばれる形をした縦だ。縦の上部には攻撃にも使える五本の鉤爪が付けられ、その反対側である下部にも一つの鉤爪が取り付けられている。
「ああ。良いと思う」
ヴォルフは素直にそう思った。その装備は活発な神無にしては服の露出を最小限に留めた寒冷地でも用いれるもので、ハンターとしてはまだ発展途上な神無には丁度いい位の装備だと思ったのだ。
神無の期待した答えとは全く別方向のベクトルである。彼女が気付いていないのは幸いだろう。
「えへへ。ありがとう。因みに梓ちゃんと同系列なんだ」
神無に言われて、弓使いの梓が似たような格好をしていたのを思い出した。
「私はどうですかヴォルちゃん?」
今度は夏空が前に出てきた。
最初に目に入ったのは動物の耳を模した飾りのついた薄い青の頭巾だ。牙獣種アオアシラから採った薄い青の毛皮を主に用い、他にはアオアシラ特有の腕甲と棘が使われている。
耳を模した飾りのついた頭巾は顔を残した頭部を覆い隠すように作られ、背中近くまで伸びている。
アオアシラの毛皮で作った短めの外套で胸部、肩、背中を覆い、街頭の中に見えるのは装甲が付いたコルセットのような形の鎧と服。
二の腕は素肌が剥き出しで、肘から手に掛けては毛皮製の厚手の手甲右腕に、アオアシラの棘付き腕甲をそのまま人間サイズにしたような手甲を左腕に付けていた。
下半身はミニスカートのような短い着物の裾の上から、予備弾薬や小物入れのポーチが付いた、毛皮の大きな帯を腰に巻いてスカートを覆うように着ており、膝から下に掛けてはアオアシラの腕甲で補強した脚甲で補強されたブーツを履いている。
武器は元々使っていた青熊筒と呼ばれる火砲に大型のパワーバレルを搭載して威力を底上げしたものだ。バレルを長くする事で初速と射程距離が伸びている。
「成る程、火砲が重くても装備は軽く……か。良い選択だ」
ヴォルフの言葉に夏空は困った顔をした。
「そういう意味じゃないんですけど〜」
「?」
夏空の言葉にヴォルフは首を傾げる。
「……似合ってはいるが?」
少し考えてからのヴォルフの言葉に、夏空は驚いたような顔をするも、すぐにはにかむような嬉しいような……そんな笑顔を見せた。
「ウフフ。ありがとうございますヴォルちゃん」
そう言って夏空はクルリと一回転した。夏空の被った頭巾の背中部分から伸びた一房の髪が尻尾のようだとヴォルフは思った。
「次、私」
小冬が前に出てくる。
ブナハと呼ばれる虫を用いた物で、手品師かパーティーの衣装のような外観の服装に、ヴォル
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