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剣の丘に花は咲く 
第一章 土くれのフーケ
第五話 考察とフラグ
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を瞬間的に放出したか……。そんな話は今まで聞いたことはないですし、やろうと思っても出来るようなことでは……。ですが考えられるとしたらそのくらいしか……すみません、これといった答えを返すことができませんでした」

 所々つかえながらも答えてくれたシュヴルーズに、士郎は頭を下げる。

「いえ、とても参考になりました。感謝します、ミス・シュヴルーズ」

 必要以上の魔力を瞬間的にか……この話からするとまるで魔法がルイズの力に耐えきれないことから爆発が起きるようだな……。

「ミスタ・シロウ、他になにか聞きたいことはありますか?」

 黙って考え込み始めた士郎に、シュヴルーズが尋ねてきたので、士郎はもう一つ聞こうと思っていたことについて質問してみた。

「それではミス・シュヴルーズ。“虚無”とは一体なんですか?」
「それは始祖の系統魔法である“虚無”のことですか?」

 シュヴルーズは士郎に問いに軽く驚くように聞き直すと。

「ええ、そうです。“虚無”の系統魔法は失われて久しいと言っておられましたが。何か分かることはありませんか」
「ミスタ・シロウはブリミル教の方ではありませんの?」

 答えではなく、困惑したような質問を口にするシュヴルーズに、士郎は事前に用意していた答えを口にする。

「以前いたところではブリミル教というものがありませんでしたので」

 苦笑しながら答える士郎に、シュヴルーズは驚いた。

「まぁっ! でしたらミスタ・シロウはどこから来たのですか?」

 シロウは肩をすくめると首を振る。

「それが分からないんです。地図をみても自分のいた国の姿形もなく、人に聞いても聞いたこともないと……」
「まぁ、そうでしたの……それはその……お気の毒に」

 シュヴルーズはどこか居心地の悪そうな顔をして、話題を変えるように『虚無』について話し出した。

「そうそうっ! “虚無”についてですね。そうですね、“虚無”についてですが、実はよく分からないのですよ。“虚無”は始祖様しか使うことが出来ませんでしたので、それがどのような魔法か、詳しくは分からないのですが。他の系統魔法に比べ詠唱の時間が長く、強力無比な力だったとは言われています」

 詠唱が長いか……そんなことが伝わるほど詠唱が長いということは始祖は、詠唱が長くなければ魔法が使えなかったのかもしれないな……。

 士郎が“虚無”の魔法について考えている間にもシュヴルーズの話は続いている。

「あとはそうですね、始祖の使い魔が複数いたことですか……」

 その言葉を聞き士郎は、考えるのを一旦止め、シュヴルーズに問いただした。

「始祖の使い魔? それはどんな使い魔だったのですか?」
「そうですね……たしか『ガンダールヴ』と
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