始まりの終わりと終わりの始まりC
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を可愛らしく傾げるやって来た妹、ティア。
「巫山戯るとやらんぞ」
「わかったから、それ食べさせてよ! 食べて見たいの!」
「ああ。それで?」
「明日のルート確認」
ティアは懐から地図を取り出して、広げて見せてくれる。
「この街道をまっすぐ行けば、時間がかかるけど村を何個か通って安全に到着出来るルート。そして、全方に見える魔物が出るリベル山を超える道を行く、セベリル地方への最短コース。どっちを選ぶ?」
「お前は護衛だろ? だったら最短の山越えルートだな」
「…………山の山頂までだよ。そこからはボクの担当じゃないし、ボクらの家の領地じゃ無いしね。それでも良いの?」
「ふむ…………一応、聞くが。どれだけ差が出るのだ?」
「2週間かな」
「なら、やはり最短だな」
「そっかぁー。わかった。それで準備するね」
「ああ。だから、明日はお前が先頭を進め」
「…………前と後ろにボクの部隊を付けるよ。その方が守りやすいしね。山頂はちょっと広くなってるからそこで入れ替えも出来るしね」
「了解だ。イリス、こいつに飯をやってくれ」
「分かりました。どうぞ」
「わ〜い! これ何? これ何?」
一瞬で、真剣だった表情が崩れて好奇心丸出しになるティア。
「カレーと言われている物です。これにパンを付けて召し上がってください」
「うん…………あむ。おおおっ、美味しい! これは数種類のスパイスが入ってる…………米とも合いそうだねぇ〜〜」
「そうですね。それも合うのですが、米は貴重ですから」
「東方からの輸入品だからね〜〜」
「いえ、作れますよ」
「嘘っ!! 教えてっ!!」
「お断りします」
「なんでだよぉ〜〜〜〜」
イリスにすがりつくティア。
「駄目な物は駄目です。しかし、貴重なのですか…………生産したら売れそうですね」
「しかも、独占できそうだね」
「そうですね、イリヤ」
イリヤは食事を配り終えたのか、こっちに戻って来た。そして、俺の横について、凍った果物をナイフで切っていく。それはアリルという名の果物で、林檎だ。
「くっ、こいつ等…………足元みる気だね!」
「「当然です」」
「まぁ、輸送費が格段に安くなるとはいえ、今の米の値段を10だとして、8にでもすれば十分売れそうだな。6にして大量でも良いが」
「う〜ん、関税をかけるべきか…………」
「というか、そもそもまだ生産どころか、領地にすら着いていないんだが…………」
「それもそうだね〜。ん〜おかわり!」
「はい」
それから、ティアはおかわりを続けて、満足したら走りながら帰って行った。ティアは食事の時に何度
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