機動戦士ガンダムSEED
0228話
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展開し、そこからスライムの触手を伸ばす。宇宙空間に漂うようにして広がって行く触手は先端が枝分かれし、そのまた先端が枝分かれを……という感じで広がっていく。たまにMSの部品や隕石といったデブリがスライムに接触するが、それは取りあえず吸収して先へ、先へと進める。
スライムを展開してから5分程経っただろうか。視界の隅ではヤキン・ドゥーエから発進した迎撃部隊とコーネリアのラピエサージュ率いるシャドウミラー部隊――クサナギやエターナルもいるが――が激しい戦闘を繰り広げていた。迎撃部隊の中にはザフトの最新鋭量産型MSのゲイツの姿もちらほらと見えるが、メギロートはともかくこちらのMSやPTを相手にするには力不足極まりない。
そもそも、原作では今より2ヶ月以上先に起きた戦いでもゲイツの数を満足に揃える事が出来なかったのだ。それを考えると、ちらほらでもある程度の数がここに配備されているというのはさすがザフトの最終防衛ラインであるヤキン・ドゥーエと言うべきか。
イザーク操るデュエルは以前のキラのように四肢を破壊するに留めており、コックピットは破壊していないがこれはしょうがないだろう。何せ4日前までは仲間だったのだから。
「見つけた」
そんな戦闘の様子を見ていると、スライムがようやく一次反射ミラーへの接触に成功する。そのまま一次反射ミラーの表面を探査させ、中へ入る為の入り口を見つけ出すまで30秒程。グロウセイヴァーを空間倉庫へと戻し、スライムを頼りに一次反射ミラーの出入り口まで辿り着く。
ヤキン・ドゥーエの側である事やミラージュコロイドの隠蔽による自信もあったのだろう、入り口に関しては特にロックなどもされていなかったのは助かった。移動用の小型ランチに関しても無造作に置かれている。
「さて、問題は標的がどこにいるかだが……」
スライムによる探査を開始すると、それこそ数分もかからずに目標の発見に成功する。
「おい、急げ! もしもの時はジェネシスを使うつもりらしいぞ」
「は? まだ完成度は70%って所だぞ? それを使うのか?」
「何しろここに奇襲攻撃を仕掛けて来る相手だからな。恐らくミラージュコロイドを使ってボアズを抜いたんだろうが、いきなりヤキンの前に姿を現したらしい。上の連中、危険な敵はジェネシスで一網打尽にしたいんだろうよ。いくらミラージュコロイドで姿を消していようが、こいつのレーザー砲を食らえば一溜まりも無いしな」
「いや、だから完成度70%って所なんだぞ? この状態で撃ったらどんな事故が起きるか分かったものじゃないぞ」
「知るか。判断を下すのは上の連中なんだ。現場の俺達がどうこう言った所でどうにも出来んさ。それよりも早い所最終調整を終わらせろと矢の催促だ。急ぐぞ」
スライムを通じて聞こえてくる会話を聞きながら、
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