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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第八話
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前と何年の付き合いだと思ってやがるんだ。別に音楽に興味がないってわけじゃねぇぞ俺は」

 趣味は酒金女と豪語する彼だが、他の娯楽に興味が全くないわけではない。音楽もそれなりにたしなんではいる。彼の行きつけのバーなどでも音楽は流れるし、部下や友人からオススメされればCDショップにすっ飛んでいって試聴することもある。ジャンルもジャズ・フュージョン・ポップス・ロック・ヒップホップ・トランス・クラシックと本当に雑多。

「まぁ俺はこの世界の音楽についてはまだよく知らないからな……ロックフェスがあるくらいなら、少しくらい調べておいてもいいかも知れん」
「そうだな……ん?おい旦那、あそこでギター弾いてる兄ちゃん、こないだの彼じゃないか?」
「ん?……ああ、それっぽいな。ちょっと顔出してやるか?」



 そんな青年が近づいてきているとはいざ知らず、竜二はこの街で自らかき集めたメンバーと共に練習に打ち込んでいた。家族会議から数日後のことである。

「うーん、うまいことソロが合わんのう」
「これ選んだの八神だろうが」
「まぁせやねんけども。やっぱ高崎さんすげぇわ」
「いまさらかよ」

 ギターに竜二、ベースに矢吹、ボーカルは竜二のスクールに参加している女性、ドラムにアスカという組み合わせ。フェス参戦のための即興バンドである。あくまで練習だからか、全員ラフな服装だった。

「でも八神先生と矢吹先生に弾いてもらえるなんて感激です……」
「そうだよな。なんてったってSTORMBRINGERのブレインでありエンジンだからな、この人は」
「でもだからって無茶しましたね……LOUDNESSのS.D.I.を選ぶとは。それにこの人、女性で大丈夫かなぁと思ったのにすごく重たい音出しますよね」
「それを言うなら、神坂だって歌うの辛くないか?多分こういう曲、スクールじゃ歌ったことなかろうに」
「私は平気ですよ?もともとこっちが好きで八神先生に弟子入りしたんですから。スクールでなくてもカラオケとかイベントなんかはこっちですし」
「おっと、そりゃそうか」

 どうやら女性は神坂と言うらしい。170センチという女性にしては高い身長、砲弾のように張り出しつつも全く崩れない胸、ほどよくくびれた腰にふっくらとしつつ垂れていない尻、腰位置が高いため長く細い脚部はその手のフェチでなくとも目が行きかねない。その上童顔で、背中までまっすぐおろした髪は艶やかな天然物の茶髪。バンドのフロントを務めるに申し分ない容姿といえる。

「いやー、いいものを聞かせてもらったよ。見物料はいくら?」

 するとそこに、拍手をしながら先ほどの青年が現れた。

「ああ?……お、誰やと思えばあの時の兄ちゃんやないか」
「おお、奇遇だねぇ。隣の嬢ちゃんもしばらくぶり」
「え
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