アインクラッド編
第1話 =始まりの時=
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って言われても……。キリトに言われたことを極力意識して腰を落として、大剣を微妙に上げる。するとモーションがやっと確認されたのか剣が光出しす。
「せぃっ!!」
左足を前に出し、両手も同じように切っ先を敵に向け突き出す。するといきなり体に加速がかかって見事ヒット、豪快に敵の横っ腹を切り裂いた。その攻撃に少し減っていたHPは0になって豚のようなよくわからない情けない鳴き声と共にポリゴンとなって砕け散る。これで戦闘終了なのか目の前にウィンドウが開いて加算経験値などの数字が浮かび上がった。
「おっし!」
「ナイス、リクヤ」
「どういたしまして。ありがと、キリト」
お礼を言いながらキリトに振り返って左手を上げると、向こうもすることが判ったらしく同じく手を上げて俺とキリトはハイタッチを交わした。
「結構気持ちいいな、これ」
「初勝利おめでとう。……まぁ、これから先コイツより強いやつしか出ないと思うけどな」
「そりゃそうでしょ。ここって最初のフィールドっぽいし。スライム並でしょ」
「えぇー、マジかよー俺はてっきり中ボスくらいかと」
さっきまでモンスターに苦戦していたクラインがそんな冗談を口にする。
「んなわけあるか」
「ここに中ボスいたらバランス崩壊してるだろ」
「そりゃそーか」
クラインは楽しげな奇声をあげて自身の剣から繰り出される技を何度も放っている。はたから見たら気持ち悪いがその気持ちが十分にわかる俺もいる。今までボタンピコピコして敵を倒していたのが、自分が剣を握って、実際に技を繰り出して敵を本当に倒している。その爽快感と言ったらもう、たまらない。そのあと、それぞれ個人でスライム級イノシシを何匹も屠った後に最初にクラインがど突き飛ばされた場所へと戻ってきた。ふと周りを見渡すとすでに夕暮れだ。
「もう夕方か…現実と同じように空も変わるんだな」
「そうだなぁ…しっかし、何度見ても信じられねえな…ここがゲームの中だなんてよ」
俺がつぶやくと、クラインに聞こえてたらしく同調する。クラインの言うとおり信じられない、いまごろ俺たちの体は家のベッド、もしくは布団で変なヘルメットを被って倒れているのだから。それなのに意識はこっちでこんなにも動いている。
「作ったやつは天才だぜ…」
「おおげさだなぁ…」
クラインの言葉にキリトはあきれているが俺たちの親の時代には考えられなかった世界だ。実際に知り合いの兄貴にもゲームの中に入っていろいろしてみたいと願望を仕事にしている人もいる。それほどまでに少年や少女をとりこにするものなのだ。
「初のフルダイブ体験だもんな…」
「ということは、ナーヴギアようのゲームをやるのもこれが初めてか?」
「つうか、ソードア
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