第七十一話 第一回戦が始まったぁ!
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
闘武場に集まった第一回戦の三十人。
ここでバトルロイヤルを行い、最後の一人になるまで闘う。
これからここで闘いが始まるのだが、舞台の上だけで行われるわけではない。
三十人もいるので、舞台だけが範囲だとすると狭過ぎる。
そこでどのように闘いの場を提供するのか興味があった闘悟は、ギルバニアに聞いたことがあった。
その時に教えてもらったのは、「楽しみにしていろ」という一言だけだった。
隠すようなことではないような気もしていたが、ギルバニアに詰め寄ることもできず、大人しく引き下がることになった。
そして今、闘悟は舞台の上に上がっている三十人を、クィル達とともにVIP席から見つめる。
すると、いきなり声が周囲に響く。
「さあ! それでは皆さんご注目下さい!」
実況を任されているモアが皆の視線を集める。
その中、いきなり地響きのような音がする。
闘悟達も何事かと思い周囲に視線を泳がす。
音の中心点は闘武場の真ん中から聞こえる。
どうやら舞台が揺れているみたいだ。
上に乗っている者達が同じように声を上げて身構える。
いきなり揺れ出した舞台に驚いている。
闘悟も何が起こっているのか確認するために舞台を注目する。
よく見ると舞台が地面にめり込んでいるようだ。
揺れていた原因は舞台自身が動いていたからだ。
もちろん誰もがその光景を見て言葉を失っている。
地面に完全に埋まった舞台は、その動きを止めた。
まさか、このような仕掛けが施されていたとは知らなかった。
ギルバニアが「楽しみにしておけ」と言った意味が分かった。
ただ、やっぱり隠すほどのものでもないような気がするのは気のせいだろうか。
「お騒がせ致しました! バトルロイヤルをするためには、舞台が邪魔になります! そこでこのように広い空間を用意するべく舞台を埋めさせて頂きました!」
舞台が無くなったことで、より一層広く感じる。
そもそも、この闘武場自体相当の大きさだ。
東京ドームくらいは確実にあると闘悟は思った。
その中心に大きな舞台があったので、それが無くなった今では、さらに広大に感じたのだ。
本当にコロッセオのような建物だと、闘悟は周りを確認しながらそう思った。
だが、この広さなら三十人が一斉に闘っても十分だと感じる。
何も無い、ただ広い空間がそこにある。
闘い方は人それぞれだろうが、魔法を駆使(くし)してどう闘うかがポイントになりそうだ。
障害物が無いので、身を隠す場所など無い。
魔法で作るのか、それとも一気に叩くのか、様々な闘い方が考えられる。
それに、相手は一人だけではない。
常に周りを意識していなければ背後から襲われる
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ