第七十話 何なのこの状況!!!
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だってドベだしな……。
闘悟は自分の運の無さに遠い目をした。
「あ、ミラニはどうでした?」
クィルが聞くと、ミラニはそちらに身体を向ける。
「はい、私は明日の一番目ですね」
ミラニが引いたのは黒い玉の@みたいだ。
闘悟よりはクジ運があるらしい。
そういやカイバも黒だったから明日だ。
そういや、メイムはどうだったんだろうか?
ま、そのうち分かるか。
できれば自分とは違う番号だといいと思う。
勝ち進めばいずれ対決するかもしれないが、どうせ闘うならバトルロイヤルではなくタイマンがいい。
その方が互いに全力を出し合うことができるからだ。
「それじゃ今日は何も無いのねトーちゃん」
ニアが両手を合わしながら尋ねてくる。
闘悟はそれに軽く頷きを返す。
「はい、ここにいていいですか?」
「あったりまえじゃな〜い!」
「うぷ」
「ん〜むぎゅ〜!」
闘悟を抱きしめるニアはとても嬉しそうだ。
彼女から清涼感(せいりょうかん)のある香水の匂いが伝わってくる。
「ちょ、ちょっとニア様離して下さい!」
恥ずかしそうに頬を染めながら体を離す。
ニアはハッキリ言って超絶な美人だ。
闘悟も男なので、そんな女性に抱きつかれて嬉しくないわけではないが、王妃としての立場もそうだが、周囲の視線があることを第一に考えてもらいたかった。
クィル、ミラニ、ステリアから冷たい視線を感じるので止めてもらいたい。
「む〜トーちゃんのケチ〜」
ケチじゃねえ!
というか頬を膨らまさないで!
あなた大人なんですよ! 人妻ですよ!
いや、人妻は関係無いか……ん? オレ何考えてんだ?
すると闘悟の袖(そで)を引っ張る者がいる。
闘悟が視線を向けると、そこにいたのはヒナだった。
無言で見上げてくるのはヒナらしいが、少しだけ眉を寄せている。
「ど、どうしたヒナ?」
いつもと少しだけ雰囲気が違うように感じたので、努(つと)めて優しく声を掛ける。
怒ってるわけではなさそうだが、闘悟にはハッキリとは分からなかった。
「トーゴ……そこ……座ろ?」
またまた可愛らしく首を傾げながら声を掛けてくる。
「ん? どこだ?」
ヒナに先導(せんどう)されながら一つの椅子に腰を下ろす。
ちょっとヒナの引っ張る力が強かったような気がするが気のせいだろうと思った。
すると、何を思ったかヒナが膝の上にチョコンと座って来た。
それを羨ましそうに見ていたハロに気づくと、ヒナはまた首を傾げる。
「ここ……座る?」
そうやって闘悟の右膝だけに腰
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