暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜銀白の剣士〜
第3話
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 そんな中をメイドさんが俺の前に歩いてきた。

「はじめまして。私は、グレモリー家に仕える者です。グレイフィアと申します。以後、お見知りおきを。」

「ど、どうも。リアス様の下僕で兵士(ポーン)の兵藤一誠です」

 メイドさん―――グレイフィアさんはピクリと片方の眉を動かす。

「リアス様。彼が?」

「ええ、そうよグレイフィア。彼が『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』の使い手よ」

「・・・・・・・・・『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』、龍の帝王に憑かれた者」

 異質なものを見る目で俺を見るグレイフィアさん。何かやらかしましたか、俺?

「挨拶はそこまでにしてちょうだい。ナギがいないけどとりあえず、部活をする前に少し話があるの」

「お嬢様、私がお話ししましょうか?」

 部長はグレイフィアさんの申し出をいらないと手を振った。

「実はね――――」

 部長が口を開いた瞬間だった。床の魔法陣が輝きだす。

 魔法陣はグレモリーの紋様から見たこともない姿へと形を変え始めた。

 なんだ? グレモリーの関係者じゃないのか?

「―――フェニックス」

 近くにいた木場がそう漏らす。フェニックス? やっぱりグレモリーじゃないのか!?

 魔法陣が輝き、そこから人影が姿を現した。そして炎が巻き起こる。

 熱い! なんなんだ急に!

 炎の中から赤いスーツを着た男が姿を現した。

「ふぅ、人間界は久しぶりだ」

 見た目は二十代前半と言ったところだろうか。整った顔立ちだが、どこか悪ガキっぽい印象がある。ぶっちゃけホストにしか見えない。

 男は部屋を見渡して、部長を捉えると口元をにやけさせた。

「愛しいリアス。会いに来たぜ」

 ・・・・・・・愛しいリアス? こいつ部長とどういう関係?

 部長の方は、一切歓迎しているとは思えない。しかし、男は部長の様子など気にせず、近づいていく。

「さて、リアス。早速だが、式の会場に行こう。日取りも決まっているんだ」

 こいつ、軽そうなやつだな。

「・・・・・・・放してちょうだい、ライザー」

 部長が手を振り払った。声が恐い。

「あんた、女の子にその態度はどうよ」

「あ? 誰、お前?」

 俺が男に言うと、明らかに不機嫌な口調で返される。

「俺はリアス・グレモリー様の下僕。兵士(ポーン)の兵藤一誠だ!」

 聞かれたからには答えなければな!

「ふーん。あっそ」

 興味ないんかい! だったら聞くな! まったく、むかつく奴だなっ!

「つーか、あんた誰?」

 こちらは名乗ったんだ、こいつの名前くらい聞いてもいいだろう。

「あら?
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