第2話
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もらいましょうか」
「え?」
きょとんとしているアーシアさんに、兄さんが言った。
「アーシア、今日から悪魔として本格的にデビューだ! 魔法陣から依頼人のもとへジャンプして契約してくるんだよ!」
「わ、私がですか?」
狼狽して自分を指すアーシアさん。
「そうよ。チラシ配りは今夜で終了。いつまでもやらせておくと、二人のデートの方が席に進んでしまいそうだもの」
さすが、リアス先輩はわかっているようだ。
「とりあえず、イッセーの前例があるから朱乃、調べてみて」
「はい、部長」
兄さんは魔力が微塵もなくて、魔法陣使えないからな。確かに心配だろう。
朱乃先輩はアーシアの額に手を当てて魔力の有無を感じ取っているようだ。
「部長、大丈夫ですわ。問題もありません。それどころか、私たちの中ではナギくん、部長、私に次ぐ魔力の持ち主かもしれません。潜在キャパシティが豊富ですわ」
よかった。兄さんみたいなことはないらしい。朱乃先輩の報告にリアス先輩は微笑んだ。いや、兄さんが規格外なんだろう。普通は誰もが転移できるのだ。
「それは吉報ね。『僧侶』としての器が存分に活かせるわ」
どうやら、僧侶は魔力関係の特性があるようだ。それなら、魔力が多い方がいいだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ところで、兄さんなんで泣いてるの?
「・・・・・・イッセー、泣いてるの?」
リアス先輩が俺の代わりに聞いてくれた。
「部長、ダメです。ダメなんです!」
兄さんは首を横に振りながら、涙を流している。何があった?
「部長! アーシア一人じゃ不安ですぅ!」
兄さんの話を詳しく聞いていくと、どうやらいかがわしい依頼をされたらアーシア一人じゃ心配だということらしい。そういう依頼はグレモリーにはこないようになっているらしいが、兄さんはそれでも心配のようだ。
「わかったわ。初めのうちはアーシアの助手にあなたをつけるから。それでいいかしら?」
「あ、ありがとうございます! アーシア! 変態相手は俺に任せてくれ! アーシアは普通に何事もなく契約を取ればいいんだからな!」
「は、はい」
アーシアの手を兄さんが取る。おいおい、このままじゃ、また二人の世界に入っていくぞ?
「というわけで、依頼が入ったら、アーシアはイッセーを連れて魔法陣でジャンプしてね」
「はい、わかりました。部長さん」
そんな確認をしているそばから、部室の床に描かれている魔法陣が輝きだした。朱乃先輩がそれをチェックしている。
「あらあら、早速アーシアちゃんがこなせそうな依頼の方が私たちを召喚しようとしていま
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