弐号機来訪? 少女が知る死の怖さ 後編
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舞った。そして、使徒は空中に舞った弐号機をなんとも水族館のイルカがする様な綺麗なジャンプをして、弐号機に噛み付いた。
「あっ」
ミゲルはあまりに綺麗に食われたのでぽかんとしてしまった。そして使徒は弐号機の電源ケーブルを引きずる様に海中に潜った。ミゲルは回線をアウルに繋ぐ。
「おいアウル。今使徒の口ん中に弐号機が進入したぞ」
『それって唯食われただけじゃねぇの?ってかそれだと下手に攻撃出来なくなってんじゃん・・・何しに起動したんだよ・・・。俺の邪魔かよ』
「まあまて、俺が今からケーブルを思いっきり引っ張って弐号機ごと使徒を釣り上げる。お前はOTRの艦上に待機して、俺が合図したらビームを打ち込め」
『了解だぜミゲルのあんちゃん!!!』
そう言って通信を切ると、すぐさまアビスから海中から飛び出して、ゆっくり静かに丁寧にOTRの艦上に着艦した。丁寧に着艦した為、衝撃で怪我人などは出ていない。
「艦長、俺がこれから思いっきり釣り上げるから合図したら残り艦隊の全火力で使徒を攻撃してくれ。あのフィールドは俺が何とかする」
『了解した、直ぐに通達する』
スティーブはすぐさま通信を開き、残り全ての舟に指示を出し攻撃準備をさせる。グルンガストは今も勢い良く海中に引きずり込まれていくケーブルを掴んだ。そして・・・
「おんどりゃぁぁぁああああああああ!!!」
弐号機 エントリープラグ内
弐号機のパイロットであるアスカは弐号機の腹部に噛み付かれている為、その痛みに耐えながら何とか脱出しようとしていたが、出来ずにいた。もがけばもがくほどに使徒は強く噛み付き痛みが増していく。アスカの頭に嫌なイメージが流れる。もしもこのまま行けば弐号機は噛み千切られ、自分は死ぬと・・・。そのイメージが頭を過った瞬間、体が大きく震え始めた。初めて鮮明に感じられる死のイメージ。それは初陣である彼女の心を揺れ動かすには十分すぎるものだった。何故か同乗していたシンジは
「アスカしっかりして!なんとかしないと!!口を開かせないと!!!」
とアスカに呼びかけるが、腕さえも腹と同じように噛み付かれており動かせない。そして少女は恐怖で身体が動かなくなり、思考が回らなくなる。シンジは使徒に向けて心の中で呼びかけを始める。
「(第六の使徒ガギエル。我は汝の主、アダムなり。我に従い、我に全てを委ねよ)」
シャムシェル時と同じ様に念話を送るが、使徒はそれに従う事はなかった。寧ろ、それに苛立ったのか更に強く弐号機を噛み付く
「いやぁぁあああああ!!!」
アスカはあまりの痛みと恐怖で声を上げる、その時、突然身体が引っ張られるように感覚がした。そして、なんと弐号機は海上に出ていた。使徒はいきなり海上に引きずり出された事に驚いたのか弐号機を
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