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居合を極し者
第一話

[2]次話
とある少年は、剣を『抜刀し、斬り、収刀する』という一連の動きを繰り返していた。

「………」チン チン チン

誰も居ない道場の真ん中で、少年は構えることもせず、ただ鍔鳴りの音を奏でながら立っていた――――英語の教科書を片手に。


「………スペル分からないのに英文が読めるわけ無いじゃん…」

場所は変わって自室
自室と言っても物は少なく、小さな本棚とタンス、小さなちゃぶ台と、解体されて竹刀があるだけ。
「しかも、何で親父が買った家を俺が管理しないといけないんだよ。わざわざ引越しまでさせやがって………」

そんな事を言いながら少年――――――黒鐵 春徒(くろがね はると)は眠りにつくのだった。
[2]次話


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