種族魔法使いと職業魔法使い
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だし魔理沙は気分で適当に。全力ではないただの遊びだ。
魔理沙もお茶と菓子を食べ、糖分を補給する。恐らくもう少しで決着はつくだろう。
コマを動かそうと伸ばしたパチュリーの腕。ふいにその時、魔理沙が身を乗り出しパチュリーのメガネを取る。
「ちょっと、返しなさいよ」
「いや、気になっててさ。どうなってるんだこれ」
取った眼鏡をかけて魔理沙は辺りを見る。慣れない世界に少し、魔理沙は視界が歪む。
「香霖のと何か感じが違うな」
「別段、目が悪いわけではないからね。疲れを抑えたり、後は魔力光を見たり。色々と処置がしてあるのよ」
「へーそりゃいい。よかったら貰ってやってもいいぜ」
「上げないわよ」
身を乗り出したパチュリーが眼鏡を奪い返す。
「そう怒るなよ。盗りゃしないって」
「怒ってないわよ」
ふと、そこで初めてパチュリーは自分から魔理沙へと話題を降る。
「怒るっていうのがどう言う意味を持つか、知ってる?」
「ん? 単純に悪いことをしたとか、ムカつくってことじゃないのか?」
「それはどちらかというと原因ね。怒るという動作や感情、そのモノの意味よ」
奪い返した眼鏡を見る。ついている指紋に軽くため息を吐き、服の袖で拭う。魔法で水を出して濡らし、もう一度。綺麗になったそれをかけ直す。
「怒られたらどう思う?」
「嫌だな。人にもよるけどさ。霊夢なんかだったらいつものことだから聞き流すけど、紫や聖とかは怖いわね。次からはしないように気をつけるさ」
「そう。ではもしあなたが怒る側だとして、小さな子供がイタズラをしたら本気で怒る?」
「流石にそんなことはしないぜ。そこまで大人気なくはない。ただ、もうしないように怒るは怒るけど」
「その通りよ」
本に目線を落としたまま、パチュリーは言う。
「次からはしないように、次は直すように。そういう思いがあるからこそ、怒るという行為はあるの」
「ああ、なるほど。確かにそういわれればそうかもしれないわね」
「事実、幼い子供には本気で怒らない。大人だから。子供だからしょうがない、そう思ってるから。でも、それでも次には直すようにと怒るは怒る。もうしないようになってくれると、期待するから」
どうでもよさそうに、パチュリーは続ける。
「つまりは「期待」の現れ。直ってくる、直してくれると信じる思い。でももし、ほんとうにどうでもよかったら。何度言っても直さず、もう駄目なのだと諦めたら。期待するに値しない、そう思ってしまえる相手がいたら、そんな仲だったら。きっと「怒る」何て事はしないでしょうね。疲れるだけだもの」
「仲がいいから言わないってこともあるんじゃないの?」
「それもあるわね。何しても許すという仲や、許容の心が広い人も、いるでしょう
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