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とある星の力を使いし者
第65話
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ぁ、仲間って言葉の方がまだ合っているな。」

「そうか、なら聞きたい事が山ほどある。
 学園を取り囲んでいる魔術を解いてもらうついでに聞かせてもらうぞ。」

麻生は自分が解除するよりもラファルという男を倒した方が早いと考えた。
今度は空間移動ではなく足を強化して一瞬で距離を詰めていく。
ラファルは本を片手に一向に行動を示さない。
もう一度、左手で拳を作りラファルの顔面に向かって拳を繰り出そうとした瞬間だった。
クスクス、という笑い声が麻生の耳元で聞こえた。
麻生の本能が防御しろと訴えかけてくる。
それに従うように麻生は自分の顔面を守るように手で防御する。
次の瞬間、防御した所に凄まじい衝撃が襲い掛かり、横に吹き飛ぶ。
すぐに星の力で傷を再生して立ち上がろうとするが、何かに押えられていて動く事が出来ない。
麻生は目を魔眼に変換させるとそこには触手のような吸入口を多数持ち、大きな鳥のような鉤爪で麻生の身体を押えつけ球体のような姿をしたモノが麻生の目の前を浮いていた。
その姿を見た瞬間、さらに酷い頭痛が麻生を襲った。

(何だ、こいつ!?)

凄まじい力で押えつけられ身動きが一切取れない。
麻生は空気を高圧縮した物質をその球体の化け物の前に作り、撃ち出す。
しかし、効いていないのかピクリとも動かない。
その間にも麻生の身体を押し潰していく。
麻生は身体に大きく負担がかかるが、身の危険を感じて、神代兵器を創ろうとした時だった。

「おいおい、お前が殺すなよ。
 戻ってこい。」

その言葉に反応してラファルの所に戻る。
傷を治しながらも麻生はその球体を警戒しながら言う。

「その化け物はなんだ。」

「こいつが見えるとはな、さすがは星の守護者とでも言おうか。
 コイツの名前はスターヴァンパイア。
 星の精と呼ばれる吸血鬼だ。」

「吸血鬼だと・・・・」

その言葉を聞いて麻生は絶句する。
吸血鬼は基本的な姿は人間と変わらない。
だが、ラファルの側にいる吸血鬼は人の姿とはかけ離れている。
それに雰囲気や存在感が他の生物と全く違う。
いや、生物という概念に当てはまるのかさえ分からない。
あんなものを普通の人間が見れば、最悪発狂してしまうだろう。
より一層警戒を強めた時、ラファルに電撃の槍が飛んできた。
ラファルは鬱陶しそうな視線をその電撃の槍の主に向ける。
そこに美琴を筆頭とした能力者達が何人も立っていた。

「なに勝手に話を進めてんのよ!!
 あんたの相手はそいつだけじゃないんだから!!」

美琴はバチバチ、と電気を散らしながら言う。
ラファルの言っている通り、外と連絡が全く取れなかったのだ。
原因は分からないが、ラファルの仕業だというのは分かっている。
それな
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