第十七章 ホテル、友人、女難
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が広く知られている考古学者であり、同時に時空管理局の無限書庫司書長だ。
今回のオークション品物の紹介と鑑定を任されている重要人物でもある。
機動六課の狙いとして、要人警護で不敗の名を持つミウラ・ケイタをつける事が最善の策だと判断したのが八神はやてであった。
既知の人物同士、仕事のやりやすさもあるだろうという思惑もある。
それに対してユーノ・スクライアは正直、ありがた迷惑であった。
幼き頃には高町なのは達と共に戦場を駆け抜けた事もあって自分の身を守る位は出来るのだ。
さらに言えば、ミウラ・ケイタと一泊しなければいけない。時間にすると1日半を共に行動することを強要されており、その間に自分の姿が同人誌の糧になってしまうという犠牲が気に入らなかった。
表面上、ユーノ・スクライアは友人を冷たくあしらっているが、その実、大の親友としてもミウラ・ケイタを想っている。
素の自分をぶつけても良い盟友だ。
そして、秘密の共有がある。
「ケイタって裏映像好きだね。いいの? 彼女持ちの癖にこんなもの持ってて」
「男の嗜みだ」
ユーノ・スクライアの部屋として割り振られた僕の部屋で男同士、軽く映像を流し見ていた。
妙な気分になるけど、映像の中身がそういうものだから仕方がない。
「ユーノって相変わらず赤らめた顔が可愛くて女っぽいよな」
「はぁ。こう見えても男なんだけどね」
もう慣れた。
慣れていいものかと疑問に思うのだが、生まれ持った女顔は仕方のないものだ。
「僕は先にシャワー浴びるけどケイタはどうするの?」
「俺はシグナム達と打ち合わせがある。明日が本番だが今日に何かあるかもしれないから基本的に交代で警護になるな」
ご苦労なことで。
まあ、いいか。
プライベート空間まで警護されると思ったけどそうじゃないみたいだ。良かった。
●
いつまで経っても慣れない事というものがある。
ミウラ・ケイタにとってユーノ・スクライアは貴重な男友達だが、同時にその面構えに未だにドキリとさせられる相手でもあった。
同人誌のネタには最高の素材であるのだが、どうも、慣れない。
男色の毛などないが、ユーノ・スクライアを題材にした男の娘作品に群がる同人ファンの気持は分からなくもなかったのだ。
「年を重ねてもなお可愛い。恐るべし、スクライア一族……」
頭を仕事モードに切り替えてシグナム達の元へ足を向けた。
●
後悔と懺悔
友情と護衛
配点:(不慣れ)
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