SAO編−白百合の刃−
SAO39-秘められた力の持ち主
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いたんだから。
サムライドリザードマンがカタナで流しつつ斬りかかろうとするも、流されていた左手を持つ片手剣を振り上げてカタナを弾いた。カウンターを阻止した隙に片手剣と片手斧が蒼色のライトエフェクトに包まれて、交互に左右上下に斬りかかり、計十回目でクロスするように剣と斧で斬りつけた。
間違いない。
剛姫も剣と斧を二刀流のように扱うユニークスキルのプレイヤーだ。
姫のように優雅に舞い振る舞い、剛の如く力強くモンスターを斬り、力を示すその姿はまさに剛の姫――剛姫に相応しいプレイヤーでもあった。
誰もが苦戦はするはずサムライドリザードマンをまるで出来そこないの弟子の稽古のような扱いをしているようにも見え、苦戦するどころか剛姫は戯れるように楽しんでいた。
剛姫が斧で斬り下ろすと、サムライドリザードマンはカタナで防ぎながら瞬時に受け流してカウンターをしかけるも、受け流された斧を強引に斬り下ろしてサムライドリザードマンが持つカタナごと叩き落とすようにカウンターを防ぐ。そして、とどめと言わんばかりに積極的に攻撃を仕掛けた。
赤い閃光が次々とサムライドリザードマンに斬り裂いていく。右の斧、左の剣を振る速さは加速していき容赦なくサムライドリザードマンのHPは削り続けている。
そして剛姫は右の斧で振り上げると、左手の片手剣で強烈な突きを放ってフィニッシュ。
サムライドリザードマンは後ろへ吹っ飛びながら、ポリゴンの欠片となって砕け散って行った。
「はい、終了」
そして剛姫は微笑ましい表情で帰ってくる姿は、違和感などないくらいに恐ろしくはなかった。剛姫がなにかを起こせば、希望にだってはなれるが絶望を与えることもできる。そんな強い人が一緒に裏層を攻略して行くんだ。
そう……思った。
剛姫がサムライドリザードマンを倒した数秒後に異変は起こった。それが今いる場所の安全エリアの解放だった。つまり、安全エリアはモンスター集団と戦い勝てば安全エリアが使える仕様になっていた。
私達は数分間休憩を入れた後、大自然の迷路の探索、マッピングを再開。特に苦労することもなく今日の一日目の攻略は終了した。
そう。
短剣を銃弾に飛ばす『狙撃者』
槍を蛇のように矛先が伸びる『鋼の騎士』
爆発音が響き鳴るトマホークを使う『赤の戦士』
そして、
剣と斧の二刀流かつ裏層攻略組では最強とも感じさせられる『剛姫』
血盟騎士団の『閃光』と対照する居合いつかいの『漆黒』
唯一のスキルを持つ五人と一緒に攻略をしていれば苦労なんて起こりもしなかった、一日目であった。
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