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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第三幕 「予測もつかない世界で」
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まで一緒な訳ではありません。スタートラインが違うのだから彼ら男子たちがいくら努力したところで私たちに追いつける可能性などありませんわ」

その言葉にまず一夏が怒った。まるで男は女に絶対勝てないかのような物言い。自分が姉の威光を借りているだけだと言わんばかりの発言。何より「周囲に守られるだけは嫌だ」という彼独自の信念を真っ向から否定されたのだから怒るのも無理はない。
そして続く一言に僕の堪忍袋の緒が切れた。

「経験の差も才能の差も歴然なのですから、挑むだけ無駄という者ですわ。大人しく私に任せることをお勧めします」

才能の差、努力の差、無駄。それはある理由からどれも僕が最も嫌う言葉だ。無駄?無駄だって?
がたん!と感情の赴くままに立ちあがった僕はセシリアさんを睨みつけた。

「無駄かどうかは君が決める事じゃない。それは挑んだ人間だけが決められることだよ?セシリアさん」
「スタートラインが違うなんて前から判ってるっての。勝手に人の可能性を潰してんじゃねえぞ!」
「事実を言ったまでですわ」

明確な怒気を含んだ僕と一夏の言葉をどこ吹く風と言った顔で受け流すセシリア。だが熱くなった一夏がらしくもなくセシリアさんを挑発した。

「はん!実は俺達に勝てるか不安で逃げてるんじゃないのか?アンタお嬢様っぽいからな。困ったら親にでも泣きつけばいいやとでも思ってるんだろ?」
「・・・・・・親は関係ない」

今までの口調を捨てドスの利いた声で一夏と僕を睨みつけるセシリアさんに、負けじと一夏も睨み返す。どうやら一夏の言葉が彼女の心の琴線にも触れたようだ。

「へー?だったらどうするよ代表候補生さん?」
「・・・いいでしょう。そこまで言うのなら、決闘ですわ!」
「望むところだ!」
「意地でも勝つからね!」

こうして、一週間後にクラス代表決定戦が行われることになった。周囲からは止める声もあったが、僕は聞き入れなかった。僕が張るたった一つの意地を貫き通すために。



 = = =



そして皆が3人に注目している中、クラスの端で小さく独り言をブツブツと呟く少女が一人。

「うー・・・やっぱ私の知ってる原作と違うのかなぁ・・・」

彼女の名は佐藤稔(さとうみのり)。何所にでもいる苗字に何所にでもいる名前で何処にでもいる容姿。自称どこにでもいる極々普通の――モブ転生者である。

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