第四章 空白期編
第百一話 『士郎の子供と魔術事件』
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ない顔をする。
「…って、子供に難しい話をしてもわからないわよね? それじゃシホって名前だけ覚えておいて」
「「…はい、シホさん」」
「それであなた達のお名前は…?」
「私は『ラン・ブルックランズ』。七歳です。そして弟の…」
「ぼ、僕は『レン・ブルックランズ』。六歳です」
ランは普通に答えてレンは少し弱気に答える。
「そう。ランにレンね。よろしくね」
「「うん」」
「それでだけど…これから二人は管理局の保護施設に入ることになるんだけど、いいかな?」
「…うん。もう私達には住む場所はありませんから構いません」
ランが涙を流しながらそう答える。
「そう。それじゃ将来私と一緒に暮らさない?」
「「…えっ?」」
シホはそんな事を言い出す。
「私ね、数年したら自立してミッドチルダで暮らそうと思っているの。それでもしよかったら二人も一緒にその時に暮らさない?」
「でも、いいの…?」
レンがそう聞いてくる。
「ええ。幸い私には二人の従者がいるわ」
「シホ!」
「奏者よ!」
そこにちょうどよくアルトリアとネロがやってきた。
「シホ、どうしたのですか? 念話でちょっとすぐに来てと言ってきて…」
「うん。私、この二人を将来保護しようと考えているの」
「奏者よ。それは本気か?」
「うん。それに二人にはリンカーコアと一緒に魔術回路があるのよ。解析かけてみて分かったわ」
「そうですか…」
「それで将来悪の道に進まないように私が二人を育てようと思っているの」
「奏者がそう決めたのなら余は一向に構わんぞ? 子供よ、名は?」
「ラン・ブルックランズです」
「…れ、レン・ブルックランズです」
「ランにレンか。余はネロだ。よろしく頼む」
「でしたら私はアルトリアです。よろしくお願いします」
「うん、ネロさんにアルトリアさん」
「…よ、よろしくお願いします」
二人は戸惑いながらも言葉を交わす。
「それじゃランにレン。当分の間は保護施設に入ることになるけど私が一人立ちしたら迎えにいくわ。その時に二人には私が魔術を教えてあげる」
「魔術…? 魔法じゃなくて…?」
「なんですか、それ…?」
「二人が宿している力の事よ」
「「?」」
シホは笑みを浮かべて、
「またその時に詳しく教えるわ。その時までまたね」
「はい」
「…は、はい」
シホ達とラン、レンはそれで一度別れた。
将来二人は魔導と魔術を両方使える立派な魔導魔術師になれることだろう。
シホは帰ったらすぐにリンディと桃子にその話を通して二人を将来引き取る準備をし始めたのである。
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