第一章 五話 カシュケント長老会議所
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ケント 惑星間移動シャトル乗り場
ユニコーンは装甲の修繕中なので、今は動けない。なので、白野は惑星間移動シャトルに乗っていた。
一応、クルーに連絡はしておく。今、モバイル端末でゲイケットにその旨伝えていた。
『ゲイケット、すまんがちょいと出かけてくる。ユニコーンの修繕が終わるまでには戻るから心配しなくていい。』
『ん?ああ、わかった。』
通信を切りシャトルに乗り込む。シャトルはぱっと見箱みたいな形をしている。中はそれぞれが個室になっていた。
個室の中の椅子に座り、机についている表示ボタンを押してニュース番組を表示した。
画面の中のキャスターが様々なニュースを報道している。
曰く最近この辺りで暴れていた海賊が捕まった、とか人気アイドルユニットのスキャンダル等どこにでもある話題だった。
『む?』
そんな中である特集が白野の目を引いた。
『【スカーバレル海賊団の台頭!エルメッツァ地方軍の怠惰!】……か。』
今までのキャスターと交代して現れた、軍事研究家のプレートを胸につけたスーツの男がここ最近のスカーバレル海賊団による被害とそれに対するエルメッツァ地方軍の海賊団検挙数をグラフ化して地方軍の対応のマズさを明確な根拠の元に批判していた。グラフは明らかに被害を示す黒いバーが長かった。
ニュースを見ている内にシャトルは到着したようだ。流石に早かった。
ニュース番組を消し、白野はシャトルのタラップを降りた。
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カシュケント直営ギルド
紹介状には地図もついていたので、迷わずにギルドに到着することができた。
受付のスーツの男が、ギルドの施設に入ろうとした白野を呼び止める。
『お客様、此方はカシュケント直営ギルドで御座います。しかるべき方の紹介が無い限りはご利用できない決まりとなっております。』
白野は無言で懐からクー・クーに貰った紹介状を取り出し、受付の男に渡した。
男は入念にそれを確認し本物と認めた。
『ではお客様、我がカシュケントが誇る選りすぐりの0Gドッグ達をご覧ください。』
受付の男に案内され施設内のホールに入った。
そこには確かに選りすぐりであることが一目でわかる凄腕の0Gドッグ達が椅子に座って話をしたり、シュミレーション・マシンで訓練や模擬戦をしていた。
『君は……フー・ルートンだな?俺は白野秋人。ユニコーンの艦長だ。君をスカウトしたい。』
白野が話し掛けたのは、パイプをふかしていたしゃくれた顎の男である。
『俺を雇いたいって?』
『ああ、そうだ。俺の艦には君のような優秀な砲撃担当クルーが足りない。是非ともウチのク
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