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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第一章 五話 カシュケント長老会議所
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『いないな……』

しかし、予想に反してギリアスはいなかった。
ギリアスがいないならいないで白野はクー・クーに顔通しをするつもりだ。
白野は優秀な砲撃担当クルーを常に求めていた。が、様々な惑星のギルドで募集をかけたがどの人材もパッとしなかった。
そこで、クー・クーに凄腕の砲撃担当クルーを紹介してもらおうと思っているのだ。

受付の男に話し掛け、用件を伝える。

『クー・クー長老に挨拶にきた。』

『……どうぞ、此方へ。』

受付の男、相当の使い手のようだ。一瞬でこちらの実力を見通した。
流石は長老会議所のトップ。受付に至るまで最高の人材を揃えているようだ。

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長老会議所 応接室

白野は男に案内されて会議所の一室に連れてこられた。
そこにはカシュケントの最高権力者、クー・クーがチョコンと座っていた。

『おうおう。よくきたの、星の海を寝ぐらとする若者よ。儂がカシュケント長老会議所の長老クー・クーじゃ。』

『長老、今日は貴女に挨拶に来た。』

『ほぅ。ならばそれなりの気持ちを示してくれるんじゃろうな。』

ようは『金寄越せ』、と言っている。白野は懐から10000Gの表示があるクレジッタカードを取り出し、クー・クーに渡した。

『おうおう、景気がいいのぅ。金と男はいくらあっても困りゃせんわい、うっしゃっしゃ。』

多くの0Gドッグがこういった人物を嫌う傾向にあるが、白野は別段気にしない。金は大切であり、クー・クーのいう通りいくらあっても困らない。
思い出すのは、旗揚げしたばかりの頃。
無一文でこの世界に放り出され、エピタフを質にいれてなけなしの金を手にいれ輸送船を購入し、海賊を待ち伏せして白兵戦をしかけ血の海を築いて金を稼いだ日々。確かに腕っ節は強くなったが何度も死にかけた。

『では長老、挨拶も終わったことだから早速ビジネスの話をしようか。』

白野は本題に入った。

『金次第でなんでも揃えてやるわい。何が望みじゃ?』

『……人材。特に砲撃手として優れた人物を紹介してもらいたい。』

『なんじゃ、そんなんでいいのかえ?』

『最後は結局人だ。』

『ふん…なら、カシュケントが仕切っとるギルドに行くがええ。』

クー・クーはそう言って白野に一枚のメールプレートを渡した。

『儂からの紹介状じゃ。ギルドの受付に渡すがええ。』

『感謝する。』

白野はクー・クーに一礼すると、応接室を後にした。

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カシュ
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