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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第一章 五話 カシュケント長老会議所
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それがその艦の名である。
本編主要キャラ、ギリアスの初期の乗艦である。どういう改造をしたのか、その性能はベース艦を遥かに上回る。

『ギリアス・アルデデラ・リィム・ヤッハバッハ……今の内から接触しておくべきか………』

ギリアスは実は宇宙の25パーセントを支配下に置く巨大帝国ヤッハバッハの皇太子候補で、原作において後継者争いを勝ち抜き見事皇太子になっている。このクソ長い名前はその際に襲名する名である。
彼と繋がりが持てればもしかすると原作とは違い将来ヤッハバッハと戦わずに済むかもしれない。そうすれば、死亡フラグをかなりの数減らすことができる。
白野はそう考えた。しかし、そのギリアスはバウンゼィにはいないようだった。

『ならば……さがすのみ。』

白野はこういうことに関して積極的である。

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カシュケント 酒場

『マスター、ブランデーを一杯。』

人探しをしていても酒場に来れば酒を飲む。白野の悪癖である。
決してアル中なわけでは無い。

『ところで……人探しをしているんだが。』

『……相手によっちゃあ、それなりの金は弾んでもらう。』

『安心しろ。相手はフリーの0Gドッグだ。……ギリアスという。』

『特徴は?』

『十代の男。空間服にスークリフブレード、後はバンダナだ。』

ギリアスの特徴をマスターに伝える。

『探してみよう。』

『感謝する。』

白野はマスターに100Gほど渡した。こういったやり取りはどこでも行われている。宇宙航海時代では、賞金首やお尋ね者を探すならまずは酒場で情報を集めるのがセオリーである。
だが、ユニコーンの装甲が修繕されるまでに結果は出そうに無い。白野は長い間0Gドッグをしてきた経験からそう判断した。

白野は残ったブランデーを飲み干すと酒場を後にした。
ギリアスの所在にはまだ心当たりがある。

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カシュケント 長老会議所

カシュケント長老会議所。大マゼランと小マゼランの交易の要衝であるこの地を治めるこの組織は、大小マゼラン銀河に対し大きな影響力を持っている。
中でもそのトップである、クー・クーは彼女に依頼して手に入らないものはこの宇宙に存在しない、と言わしめるほどの絶大な権力及び人脈を持っている。
マゼラニックストリームを乗り越え、小マゼランに行くならば彼女に顔通しをしておけば後々様々な便宜を計ってもらえる。
ギリアスは酒場にいなければまずここだろうと白野はアテをつけた。


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