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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第一章 五話 カシュケント長老会議所
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マゼラニックストリーム カシュケント周辺宙域

ユニコーンは遂にマゼラニックストリームの中継地点であるカシュケントにたどり着こうとしていた。
だが、それまでに隕石群や海賊の襲撃を受けてさしものユニコーンもかなりの損傷を被っていた。

『管制塔、こちらユニコーン。寄港許可願う。』

『こちら管制塔。寄港を許可する。』

ゲイケットが管制塔から寄港許可を取り付け、ユニコーンは宇宙港の停泊ポイントに入り固定される。

『ゲイケット。』

『ん?』

『クルーに、シフト2回分休息だと伝えておいてくれ。』

『分かった。皆喜ぶだろう。』

白野はユニコーンのタラップを降りて宇宙港の中に入って行った。
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カシュケント宇宙港

『マゼラニックストリーム、ようやく中継地点ですね。』

船体の状況をチェックしながら整備士のハル・バークが白野に話し掛ける。

『ユニコーンにも、大分無茶をさせてしまった。修繕にはどのくらいかかる?』

『だいたい2日……もしくは3日ですね。』

『その間クルーは休息を取らせる。バークもこれが終わったらしばらく好きに観光でもするがいい。』

『そのつもりです。個人的にはカルバライヤのディゴマ装甲技術が……』

そこからはバークの長い装甲演説が始まったが、白野は開始10秒で退散した。

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バークから逃げた白野は宇宙港に停泊している艦船を一望できるブロックに来ていた。これは白野の癖というか習慣のようなものである。
その惑星の性格は宇宙港に如実に現れる。例えば、カシュケントのような交易の要衝では商船や輸送船、フリーの0Gドッグの
艦が自然と多くなる。
逆に、軍港などは否応なく戦艦をふくむその国の正規軍の艦が多くを占める。
そういった惑星の性格を観察するのが白野の趣味のようなものだ。

『ん?あれは……』

その中の一隻が白野の目に止まった。
大マゼラン製の艦である。
詳細にいうと、大マゼランエンデミオン大公国製巡洋艦ラーヴィチェ級である。
ここは小マゼランだが、別に大マゼラン製の艦があったとしてもおかしくない。まして、カシュケントは交易の要衝である。無い方がおかしい。
白野が目を付けたのはその艦がカスタム化されていたからだ。

本来ラーヴィチェ級は全体が赤で統一されているが、この艦は違った。
艦橋の周辺が赤から黒に塗装されておりまた、全体の赤も本来の明るい赤からより濃い赤に変更されている。

『バウンゼィ……』

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