第六十九話 うわ! 話しかけないでっ!
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……?」
闘悟を見て不憫(ふびん)に思ったのか、カイバが労(ねぎら)うように肩に手を当てる。
未だに手を振り続けているフレンシアに辟易(へきえき)しながら身を屈(かが)める。
そんな一悶着(ひともんちゃく)があったが、実況であるモアが先を進めてくれる。
闘悟はホッとして、モアの進行具合に感謝した。
モアは琥珀(こはく)色のショートカットをしている。
髪には可愛らしい星形の髪留めが目立っている。
外見の年齢は二十代前半には見えるが、女性の象徴であるあの部分は、悲しいことに地平線と化している。
その彼女が、闘悟に反応してもらえずいじけているフレンシアをよそに進行を進める。
「それでは、お待ちかねの予選内容を発表したいと思いま〜す!」
その言葉に皆が食い入るように注目する。
「予選内容は、バトルロイヤルで〜すっ!!!」
闘悟はなるほどと思っていた。
この人数だ。
どうやって三日で捌(さば)くのか興味があった。
バトルロイヤルと聞いて納得した。
「なお、バトルロイヤルは三十人で行います! まずはそれで四十人まで選抜します!」
つまり、四十回のバトルを行うということだ。
確かにこれは一日ではできない。
「それでは皆さん、ここに来る時に渡された玉がありますね?」
闘悟はポケットに入れてあった黒い玉を取り出す。
これは受付の人に渡されたものだ。
「それでは! その玉に魔力を流してみて下さい!」そ
う言われて皆が玉に集中する。
闘悟も同様に行うと、玉にSという数字が白く浮き出てくる。
他の者の玉を見ると、それぞれ数字が違う。
カイバもHだ。
だが、近くにSの玉を持っている者もいる。
ということは、個人個人で違いがあるわけではなさそうだ。
中には白い玉を持っている者もいる。
白と黒で何か違うのか?
闘悟がそう思っていると、モアが説明してくれる。
「分かりましたか! 数字が浮き出てきたはずです! それはバトルロイヤルの抽選番号になっております! 玉は白い玉と黒い玉があり、数字は@〜Sまであります! バトルロイヤルは二日間行います。白い玉は初日、黒い玉は二日目です!」
うっわ! つうことはオレって黒い玉でSだから、超ドンケツかよ!
あれ? 二日間? つうことは最終日は違うのか?
そんな闘悟の疑問を介さず、モアは続ける。
「あ、ちなみに今誰かと交換しても意味無いですよ? 一度発動したら、その人の魔力でしか数字は浮き上がらないので、違反行為はできませんのでご了承下さいね! それでは、これからさっそく始めたいと思いますので、白い玉で@を持っている人
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