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消えたソウルフード
第六章
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系の料理を食べてみた。それはだ。
 確かに上品な感じはない。しかしだ。
 それはどれも独特の味わいがありだ。美味かった。その味を食べてだ。
 二人はだ。こう言うのだった。
「美味いな」
「ええ、そうね」
「ハンバーガーとかとはまた違った味でな」
「いい感じよね」
「どうだい?美味いだろ」
 笑顔でだ。老婆はその二人に言ってきた。
「こうした料理は」
「食ったら何か懐かしい味もするしな」
「そうよね」
 二人でまた言うのだった。
「はじめて食ったのにな」
「それでも」
「これはね。ソウルフードっていうんだよ」
 老婆はふたりが食べているその料理のジャンルも述べた。
「これはね」
「ソウルフード?」
「そうした名前なの」
「あたし達のね」
 アフリカ系のだ。それだというのだ。
「それがこうした料理なんだよ」
「俺達のご先祖が貧しかった頃にか」
「こうして食べてたの」
「そうさ。これでわかったね」
 またしても胸を張って言う老婆だった。
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