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消えたソウルフード
第四章
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ンもキャシーのその言葉に頷いた。しかしだ。
 ここでだ。二人にだ。カウンターの奥の方から声がしてきたのだった。
「誰か来たのかい?」
「あれっ、いるのかよ」
「店は夕方からだよ」
 こう言ってだ。出て来たのはだ。
 一人の老婆だった。小柄だが丸々と太ったアフリカ系の女だ。その老婆が出て来てだ。二人のところに来てだ。そして言ってきたのである。
「旦那が来るのは夕方からでね。また来てくれよ」
「何だよ、旦那さんは今の時間何してんだよ」
「寝てるよ」
 老婆は実に素っ気無くブライアンに答えてきた。
「あたしは朝が早くてね。それで今の時間から来て仕込みをしてるんだよ」
「随分真面目に店をやってるんだな」
「一応ね。これでも結構繁盛してるんだよ」
「これだけぼろいのにか?」
「繁盛はぼろさじゃないんだよ」
 そうではないとだ。老婆は胸を張って答えてきた。
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