第四章
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の横でこんなことを言うヘルメスだった。
「ゼウス様は最初は常に一方的なんですけれどね」
「ヘルメス、無粋なことを言うな」
ゼウスは横で言うヘルメスにむっとした顔で返した。
「しかし常に相思相愛になっているではないか」
「それはそうですけれどね」
「ならそれでいいのだ」
強引にそういうことにするゼウスだった。もっとも一方的なままで終わることが多いのがゼウスでもある。しかし結局彼はそれでもいいという考えでもある。
だがそれでもだ。今はだった。
ガニュメデスに顔を向けてだ。そして言ったのだった。
「今はそなたの愛を欲しいのだ」
「だからこそですね」
「今から二人きりになろう」
「では」
こうしてだった。二人で話をしてだった。実際に部屋に消えるのだった。これがゼウスの今の愛だった。
少年と雷神 完
2012・1・27
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