第一章
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たのだった。その言葉は。
「あいつを打たんとほんまにや」
「どうしようもないですね」
「そや。確かに阪急は強い」
そのチーム力自体がかなりのものだった。それに加えてだったのだ。
「それに山口がおってはや」
「まさに鬼に金棒、いえ」
ここでだ。このコーチはこう訂正した。
「勇者に槍ですね」
「そやな。うちはあいつを打たなどうにもならん」
西本は言った。
「あいつを打てる様な打線にすんで」
「わかりました」
こうしてだ。昭和五十年の近鉄は山口の前に敗れ去った。しかしだ。
野球は敗れ去って終わりではない。それからがあるのだ。そのそれからの戦いの為にだ。
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