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魔法少女リリカルなのはViVid〜英雄の意思を継ぎし子達
五話〜ヴィヴィオの思い
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」
「悔しかったんだろうな。格闘とは言え負けちまったのがよ」
「だから何としてでも勝ちたいんだね」
ヴィヴィオの目標たる人物。父である衛宮士郎。
父のように大切な人を守り通せる強さが欲しい、とヴィヴィオ本人から聞いたことがある。
(負けんなよ、ヴィヴィオ。お前らしく、真っ直ぐに挑めよな)
お前の思いを知ってもらえ。両親にも、アインハルトにも。
そのために、ちょっとした後押しくらいはしてやるからさ。
side なのは
夕食の時、ヴィヴィオがずーっと上の空なのが気になる。
帰って来てからずっとこの調子なのだ。
「ヴィヴィオ、どうしたの?元気ないみたいだけど」
「う、ううん。そんなことないよ。……あのね、後でお話があるの」
聞いてみると、なにか悩んだ後、強い意思の宿った目を向けてきた。
「そっか。じゃあ優が寝たら聞くよ」
「えー。僕も聞きたい〜」
「早く寝ない子は大きくならないよ?」
「はぁい……」
会話の中、終止士郎君は黙っていた。その様子に私は士郎君はヴィヴィオの悩みの内容を知っているかのように感じた。
……………………………………………………………………
「で、ヴィヴィオ。お話って何かな」
結局優はすぐに寝てしまい、思っていたよりも早くヴィヴィオの話を聞いてあげることが出来た。
「本気でぶつかり合いたい人がいるの。だから………」
「剣を使ってもいいか、か?」
「………!?パパ、どうして……」
やはり士郎君は見抜いていたみたいだ。
「ノーヴェがな、そう言いだすだろうから許可してやってくれないか、と連絡を取ってきたんだ」
と、思ったらノーヴェから聞いていただけだった。
「ノーヴェ……」
「ヴィヴィオ。お前にとって力とはなんだ?」
「私にとって力は大事な人たちを守るためのもの。傷つけたり、奪ったり。そんなことのために振るっていいものじゃない。パパの教えだよ」
ヴィヴィオが言ったのは優が生まれた直後、初めて自分から強くなりたい、と言った時に士郎君がヴィヴィオに言っていたこと。しっかり覚えてたみたい。
「それがわかっているのになぜ剣で戦いたがる?おまえの歳ならば
格闘戦技
(
ストライクアーツ
)
でも十分な実力のはずだろう?」
「それは……知りたいから。あの人が何を思っているのか。それに、伝えたいんだ。私が何を思っているのか。そのためには手加減なし、全力全開でぶつからなきゃわからないからだよ」
その答えを聞いた士郎君は大きく息を吐くと、私の方を見た。
「全く、ヴィヴィオは本当にママそっくりになってしまったな」
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