暁 〜小説投稿サイト〜
ある魔導士の歩む道
第一話『出会いって突然だよね』
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ンッ!と音がして男と倒れるが……

「え?」

(アイツ)の仲間、あるいは自分を犯した相手だと思っていた男を見て驚いた。

確かに男だ。しかし、そこにいたのは男の子だった。

「あッ、あの、退いてくれると助かります…」

少年の声を聞き、彼女は少年の上から身体をどかすが、少女は少年から目を離さない。

なぜなら、少年の首には彼女の相棒の紅い宝石が輝いていたから……



■■■■■■■■■■


えっと……今、どんな状況なんだろう?

状況をおさらいしてみる。

Q,場所は?

A,昨日の人を運んだ部屋

Q,何をしにきた?

A,声が聞こえたから、起きたんだと思って呼びに来た

Q,なら、今僕はどこにいる?

A,昨日の人に押し倒されて、彼女の身体の下にいます

Q,その彼女の格好は?

A,……ほとんど裸です

と、とりあえず

「あッ、あの、退いてくれると助かります…」

女の人は身体を離してくれた。

「えっと……」

「返してください。それは、私の物です」

こちらの言葉を遮り女の人が、話しかけてきた。

でも、それって何のことだろう?

女の人が、じっと、僕を見てる。

いや、僕というより……首?

首に何が……

首に手をやって気がついた。

昨日の綺麗な宝石、掃除中に間違えて捨てないようにポケットに入れて、朝にパジャマから着替えた時になくさないように首にネックレスのようにつけたんだ

「あっ、あの、ごめんなさい!その、盗んだとかじゃ全然なくて……」

説明しながら宝石をはずし、女の人に渡す。

人の物を取るの事は悪いことだって、本で読んだからね。

「……良かった」

ッ!僕が返した宝石を大事そうに抱きかかえて、女の人は笑った。

すっごく綺麗な笑顔だった。

「朝ごはん出来てますから、食べたくなったら来てください。あと、その、早く服を着てください!」

僕は、恥ずかしくなって部屋から出た。だって、女の人の着てるものほとんど脱げているんだから、しかたないじゃないか!

















(第一話『まだ誰の名前もでてないよ!』終わり
 第二話『二人の共同生活』に続く      )
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