始まりの終わりと終わりの始まりA
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ーダーは憎きあの神々を殺すか…………いえ、その辺は私と私の中に解けた過去の子供達の要望だから、アンタが嫌なら無視してくれてもいいわ。何よりも優先すべき事は、今を生きる子供達の安全と幸せよ』
狂ってると自覚していても、其の辺の理解が有るのはありがたいな。
『あっ、着いたみたいね。もうしばらくこの身体は私が操るから、アンタは必要な事を覚えて行きなさい』
『わかった』
そして、アリスディアはナハトの身体を使って、イリスとイリヤの首に着けた縄を引っ張って降りて行く。箱詰めされた子達は馬車から降ろされて行く。
「お帰りなさいませ、ナハト様」
「「「お帰りなさいませ」」」
執事と大量のメイドが迎えてくれる。そこは巨大な城だった。知識を照らし合わせると0.013 km?くらいはあるみたいだ。そんな中を勝手知ったるようにアリスディアは進んで行く。
「ナハト様、テオドシウス様がお待ちですが、そちらの者達は…………」
「私の奴隷だ。部屋に運んで…………いや、身体を綺麗にして部屋に入れておけ。お前達は言う事を聞くように」
「「はい」」
「では、頼む」
「畏まりました」
イリスとイリヤを執事に預けた後、アリスディアは父親であるテオドシウスが居る部屋に入った。
「ノックぐらいしろ」
その部屋は書斎のようで、壁には本棚が多数置かれており、本と羊皮紙が多数入れられている。そして、窓際に置かれた豪華な机。そこに座るのは40代後半の親父と、その隣にいるウエストまで有る茶色い髪を二つに別けて、耳より低い位置で無造作に束ねている金色の瞳をした少女がいた。年齢は16歳だが、身長は140センチくらいしかないようで、子供のような好奇心旺盛そうな瞳をしている。しかし、その中には怒りも見て取れる。
「今、帰ったけど、何の用ですか?」
「何故、戦列を勝手に離れた。ティアが文句を言ってきたぞ」
「そうだよ! 馬鹿にいの御蔭でボクが考えた包囲作戦が台無しになっちゃじゃないか!」
どうやら、この子供が妹のクリスティアーネのようだ。そして、あの包囲網を作ったのはコイツのようだな。
「無駄に被害が出るからだ」
「連中を根絶やしにするつもりだったんだよ!」
「そう怒るな。ナハトが連れて帰って来た魔人を見ただろう。理由は有るんだろうな?」
「魔人の戦闘能力の高さは皆が知っているだろ? 奴隷化に成功したんだ。だったら、殺さずに戦力にした方が得だと思った。それだけだよ」
「それだよ。馬鹿にいはなんでそんな術式を持ってるの? ていうか、何時開発したんだよ?」
「決まっているだろ? 女を奴隷にして玩具にする為だ。前々からちまちま弄っていたんだよ」
「うわぁ…………
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