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氷の剣士
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だけど……おい、二人とも聞いてるのか?」

 急に二人が視線を視界の端っこを見るように動かしてそちらを読んでいることに気付いて言った。

「すまん、なんかお前が話し始めた瞬間、なぜかクエストが始まったっぽいんだよ。えっーと、何か文字化けして何か見えないな」

「フブキも?私のも何か文字化けして見えないんだけど、コレ本当にクエストなの?」

 ゲツガにはまったく何のことわからない。

「だからお前ら二人に出ているそのクエストってやつはなんなんだよ」

「まあ、そこらへんは知らねえよ。それよりもお前の言ってたのの続きを話してくれ」

「ったく、えっとどこからだっけな〜……ああ、探しているってところか。それで俺は氷の剣士って呼ばれる人物を探してるんだが。なんか、知ってるか?」

「……」

「えっと……」

 二人が顔を見合わせてから黙る。

「何か知ってるのか?」

「ええと、なんて言えばいいんだろうね、フブキ」

「えっと、別に隠しているわけじゃないんだし言ってもいいだろ」

 再び二人はゲツガにわからない話を始めた。

「で、知ってるのか?知らないのか?」

 ゲツガは二人に問いただすと、フブキが言った。

「お前の言う、氷の剣士って言うのは俺だ」

「嘘じゃないからね」

「ああ、うん。そうなんだ」

「あれ、何か私の想像したような驚き方をしない」

「人が驚く姿を勝手に想像するな。そうか、お前が氷の剣士なんだな」

 ゲツガはポケットからチケットを取り出して二人に見せた。

「コレは俺がここにいる理由だ」

「コレがどうかしたのか?ただの紙じゃねえか」

「違うわよ、フブキ。氷の剣士に会うって目的に書いてあるわ」

「そう、コレはトラベルチケットって言って俺がこの世界に来た時に得た、通行権だ」

「この世界ってどういう意味だ?」

 フブキはそこに引っかかったのか聞いてきた。

「ああ、信じられないかもしれないが、俺はこの世界じゃない平行世界からやってきた、SAOプレイヤーだ」

 ゲツガは二人にそう言った。

「えっと、平行世界から来たって、そんな現実味のない話をされても何か信用できないんだけど……」

「証拠なら俺をよく見れば分かる。俺を見たってカーソルが出ないだろ?」

 フブキとその姉はゲツガをよく見る。そしてカーソルが出ないこと気付いた姉さんのほうが言った。

「でも、コレだけじゃバグかもしれないんじゃないの」

「たしかに、姉さんの言うとおりだ」

「いや、これバグじゃないって」

「信用できないわけじゃないけど、怪しいんだよな」

「なんなら石碑まで行って俺の名前を探すか?俺、この世界のプレ
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