氷の剣士
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スープを煮込む。数分経つと良いにおいが道に立ち込める。
「よしっ、いい感じに出来たな」
そう言って鍋のから皿にスープを入れる。
「ん?フブキ。何かこの道からいいにおいが漂ってこない?」
「そんな、この道には屋台も出てないのにそんなにおいが……ん、確かにうまそうなにおいがするな」
ゲツガはスープを口に運ぼうとした時に道の入り口からそんな声が聞こえる。しかし、別に関係ないだろうと思いスープを飲み始める。しばらくスープを堪能しながら食べていると後ろに二人の気配を感じたので振り返る。そこにいたのは水色の髪に同色のコートを羽織った同い年ぐらいの少年とその少年に少し似ている女性がいた。
「なんでこんなところで飯を食ってるんだ、お前……」
「挨拶もなしにそれはないだろ、と言うより人がどこで飯を食おうと人の勝ってだろ」
「フブキ、初めての人に対してその言葉はないんじゃない。私も初めそう思って言おうと思ったけど」
結局言われるんかい、とか思いながら空腹のためスープを食べるのを止めない。
「まあ、それはいいとして、その料理貴方が作ったの?」
女性が後ろの鍋に指を指す。ゲツガは頷いて言った。
「ああ、俺が作ったけどそれがどうかしたのか?」
「なんでそんなこと聞くんだ、姉さん?」
姉さんと言ったのでこの二人の似ている理由が兄弟と言うことに納得する。
「何でって?おいしそうだからじゃない。ほら、ちょうど昼前で私たちも何も食べてなかったし、分けてくれるならもらったほうがいいじゃない」
「……」
フブキと呼ばれる少年は頭を抱える。大変なんだなと思いながらスープを別の皿を用意していれる。
「ほら」
「ありがとう。う〜ん、いいにおい」
女性に皿を渡すと女性はスープをにおいを楽しんでいた。ゲツガはもう一つの皿をフブキと呼ばれる少年に渡す。
「ほら、お前も食うんだろ?」
「ありがとう」
フブキも受け取ると道の端に座り込む。三人はスープを腹へと流し込んでいく。
「おいしいね、フブキ」
「ホントだ、普通のNPCレストランとかのよりも普通にこっちがうまい」
「そりゃどうも」
そして鍋が空になったので道具をしまう。
「ごちそうさま、とても美味しかったわ」
「ごちそうさま、こんな料理久しぶりに食った気がする」
「どういたしまして。それでさ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど言いか?」
ゲツガは二人に訊ねる。
「いいぜ、料理のお礼ってことで」
「じゃあ、俺はある情報が欲しくてここに来たんだけど、ここに来ても見つけられなかったんだ」
「それは残念ね」
「で、今とある人物を探しているん
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