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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二幕 「その男達、苦労人につき」
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んだかユウ!!」

言葉が終わるより前に突然教室に一人の男が乱入してきた。ユウと顔立ちが似ているが一回り身長が高く、髪の長さはユウのそれより少し長い。唖然とする教室のメンバーをよそに男は何の躊躇いもなく山田先生を無視して捲し立てた。

「どうした何があった!お前をいじめる奴は例え大宇宙の意志であろうと兄であるこの俺が天誅殺してくれるぞ!!」
「呼んでないから自分の教室に戻りなよ兄さん・・・担任の先生に迷惑かけちゃだめだよ?」
「ん・・・そうか。何かあったら兄を呼べよ!ここからアステロイドベルトまでくらいの距離なら1分以内に駆けつけるぞ!でわ!!」

ガラガラガラッ、ピシャン!

「「「「・・・・・・」」」」

電光石火で駆け付け、嵐のように去っていった男。ユウの兄、承章だ。ちなみにあれで平常運転であり、酔っ払ってもラリッてもハイになってもいない正真正銘正気の男だ。昔から破天荒な彼の武勇伝(?)を語り始めると恐らく夜が明けてしまうだろうというくらいにアレな人で、そもそもIS適性試験でも・・・


――なにぃ!?起動させただとぉ!?
――う、うん。そうみたい。
――ということはあれか!これからユウはIS学園に連行されて家族と話も出来ないまま悪女たちにたぶらかされて騙されたり既成事実を作られたりしながら暗黒の日々を送ることに・・・!?
――さ、さすがにそれは無いんじゃ・・・
――ぬぉおおおおお!!許せん!俺の目が黒いうちはユウには指一本触れさせんぞ売女共!
――ちょ、ちょっと兄さん!?その想像にはどう考えても誇大妄想とかが含まれて・・・どこ行くのー!?

数分後・・・

――どうやら俺にも適性があったようだな!!
――そ、そんな馬鹿な・・・さっき調べた時は確かに何の反応も・・・
――良かったなユウ!学園でもこの兄が必ずお前を守る!!
――滅茶苦茶だぁ・・・

ということがあったくらいだ。一夏もユウの友達をやっている所為でそのあたりの事は熟知している。
そして何かあると決まって「天才だからな」という一言で片づけようとする(しかも大体それであってる)あの男は、こと弟が関わるとなけなしの常識をピリオドの彼方まで投げ飛ばしてしまう悪癖があった。ブラコンの波動で現実を歪めているんじゃなかろうかと疑わずにはいられない。

「あの・・・ひょっとしてユウくんのお兄さんって・・・」
「うん、ブラコンなんだ。すまない・・・ああもう、あれだけ人様に迷惑を掛けないように念を押しておいたのにぃ〜・・・」
「何というか、強烈な人だね・・・」

片手で頭を抱えるユウ。あれは最早ブラコンの域を超えているような気もするが、そこを突っ込むと本格的にユウが浮かばれないので誰も口にしない。一部「強敵現るか・・・」とか「兄と弟の禁断の
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