第10話
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兄さんが少し心配である。
「フン、もういいか? なら・・・・・・・死ぬがよい!」
堕天使たちは悪魔である先輩たちを排除するつもりらしく、光の槍が二人に向かって放たれた。
「うふふふ、そんなんじゃ当たりませんわ」
笑いながら、光の槍を避ける朱乃先輩。
「まったくね」
リアス先輩も同じように光の槍を避けていた。
「それでは、次はこちらの番ですわ」
朱乃先輩がそう言って、雷を堕天使に落とす。
「チッ」
「危ないっと!」
「ンッ!」
かろうじて、全員が避けたようだが態勢が崩れていた。
「それじゃあ、さようなら」
そんな隙を、リアス先輩が見逃すわけがなく、その髪と同様の紅い魔力が堕天使に向かって放たれた。
「「ギャァァアァアアアァァアァァァァァァァァァァ!!」」
ドーナシークとか言う堕天使だけは何とか、リアス先輩の攻撃を回避していた。残りの二人は、黒い羽根を残してはぐれ悪魔の時と同じように消滅している。
「ミットルテ! カラワーナ! この小娘がぁぁぁぁぁぁぁ」
怒った堕天使が、再び光の槍を放つ。当然のように二人の先輩は避けた。
「バカめ、死ね! 人間が!!」
先ほどの光の槍を避けたせいで、僕とアーシアさんは先輩たちから引き離されていた。ドーナシークは僕らに狙いを変えたみたいだ。
「ナギ! 避けなさい!!」
「ナギくん!」
堕天使は光の槍を構えて突っ込んでくる。僕を殺してアーシアさんを人質にでも取るつもりなのだろう。二人の「避けて」という声が聞こえる。だけど――――
(残念。僕にはそれは見えている)
僕の視界は二重にぶれていた。映るのは現在のドーナシークと未来のドーナシーク。実はここに来た時に四次元視を発動させていたのである。
数秒前から、僕たちの方に攻撃が来るのがわかっていた僕は、迎え撃つために右腕に魔力を集めてコーティングをしていた。アーシアさんが後ろから、僕の服を引っ張っている。チラッと、後ろを向いて大丈夫というようにうなずいた。彼女もうなずき返してくれる。
「ハァァァァァァァ! 死ねぇぇぇぇぇ」
僕の右腕には二つの魔法陣が並びながら回転している。一つは魔力を周囲からかき集める集束の魔法陣。もう一つは集めた魔力を圧縮する魔法陣だ。その二つの回転速度を上げ、集束と圧縮の速度を上げる。
声を上げて上空から突っ込んでくる堕天使。だが、僕は慌てることなく構えて、未来の堕天使の像が、僕に攻撃した瞬間に右腕を突き出して、放出した。
「神討つ剣狼の銀閃!!」
今まで集められ、圧縮されていた魔力が堕天使に向
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