第9話 Side渚
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顔を見る限り、あれは完全に恋する乙女の顔ですわ」
そうして、兄さんはアーシアさんの服を買って店を出た。
「私たちも行きましょう」
「すみません。少し待ってください」
さっき手に取った髪留めをレジに持っていき、お金を支払う。朱乃さんは外で待っているようだ。
「どうぞ」
外で待っていてくれた朱乃先輩に買ったばかりの髪留めを渡す。
「兄さんみたいに服じゃないですが、今日付き合ってくれたお礼です」
「まあ、ありがとうございます。うれしいですわ」
「そうですか。ならよかったです。さあ、行きましょう」
「はい」
その後、兄さんたちは日が暮れるまで遊んで、兄さんはアーシアさんをリアス先輩の家に送っていき、家に帰った。僕たちはそれを見送る。
「朱乃先輩、送っていきますよ」
「でも、ナギくんの家はすぐそこですよ?」
「日が暮れているのに、女の子一人で帰すようなことはしません。さあ、行きますよ」
「ふふふ、それじゃあ、お願いしますわ」
そうして、朱乃先輩を家の神社まで送る。
「本当に今日はありがとうございました」
「いえいえ、私も楽しかったからいいですわ。髪留めもありがとうございます」
「気に入ってもらえたならいいです。それじゃあ、さようなら」
長い一日が終わり、僕は家に帰った。そう言えば堕天使は結局現れなかったな・・・・・・。
Side out
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Side 朱乃
今日は、ナギくんの頼みでイッセーくんたちの後をつけた。最初は初めて男の人と二人で出かけるので緊張してしまいましたが、しばらくするといつもの調子に戻ったのでよかったわ。
「うふふふ、ナギくんかっこよかったな」
プリクラを取り出して眺める。黒のカジュアルスーツを着たナギくんは、いつもとは違う雰囲気で大人っぽさがあって驚いた、思わず見惚れてしまったもの。
「私の服もかわいいって言ってましたし」
いつもの落ち着いた雰囲気の服じゃなくて、女の子らしい服を着ていったのだが、ナギくんは似合っていてかわいいって言ってくれた。
「もう、私もこんなことしちゃってるし・・・・・・・」
ナギくんと撮ったプリクラで、二人でハートを作っているものを見る。ナギくんの肘が私の胸に当たって恥ずかしかったけど、プリクラを撮ったのはうれしかった。
でも、一番驚いたのは、急に抱き寄せられた時だった。ビックリする位近くにナギくんの顔があって、顔が赤くなってしまって、しばらく会話ができませんでしたわ。いつもの、かわいい顔が真剣な表情になっていたのが印象に残っている。
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