第二話:惑星クレイへ
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じる。
流石おっぱい。おっぱいは正義。
「いい加減ナオキ君を返して。今は時間が惜しいんだ」
一宮の苛立った声がぼんやりと聞こえる。
誘はちぇ〜、と唇を尖らせてからぐっと俺の耳に口を寄せて、
「絶対に一宮を信用するな」
と今までとは打って変わったような冷たい声で囁いてから俺の手を一宮のそれと重ねた。
「じゃあ行くよ。ナオキ君はなるかみ使いみたいだから、ドラゴンエンパイヤにしようか」
「お、おう!」
俺が頷くのを確認して、一宮は目を瞑った。
途端に右手の水晶が金色の光を放ち、一宮の体を覆い始める。
やがてある形に収束し、弾けるように光が散ると、そこには白いウサギをモチーフにしたような鎧を身に着けた一宮がいた。心なしか身長も高く、ガタイもよくなっている気がする。
「ライド、月影の白兎 ペリノア」
「かっけぇ……」
思わず呟くと、一宮は照れたように笑う。
「こんなの、先導者になれば普通のことだよ」
一宮は強く地を蹴り上げる。
突然の急上昇にビックリしたけれど、思ったよりも体に負担はなかった。
それを一宮に報告すると、
「まぁ、今のナオキ君は所謂霊体だからね」
と答えられた。
「んで、ドラゴンエンパイヤはどっちなんだ?」
一宮は無言で指さす。
よく見れば水平線ギリギリに龍が飛んでいるのが見える。
今からイメージでしか会えなかったユニットを生で見れる。
俺は今、無性にワクワクしていた。
そのころ、スターゲートでは。
「やっと石田が来たか……割と遅かったな。それに連れて来たのが一宮ってのも……向こうさんは石田を巻き込みたくなかった?それじゃあなんで一宮は積極的に動いたんだろ……あいつに自分の意思があるとは思ってなかったんだけどな……仮説、もうちょい練ってみるか」
ズボンのポケットからメモ帳とペンを取り出し、彼女は思考の海に沈んでいった。
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