第7話 無力な力
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、行ってみる価値はある。
「そうか……」
『い、命は助けるんですよね?』
「ふんっ……」
『よ…よかっ……(カシャン…)えっ?な、何で鎌を!?
約束がちがっ…(ズバァン!)ガァッ!?……』
ドシャ!
「生憎だが、俺はそんな約束をした覚えはない。」
俺は持っていた鎌で神官の体を、斜め一線に切りつけた。
何か勘違いをしているようだが、俺は助ける約束はしていない。勝手にこいつの思い込みだ。しかも、俺はこいつら神官を助ける気なんてさらさらない。
「……。」
カシャ…
俺はその『聖堂』に行くため道を引きかえそうとした。
その時!
ドガァァァァアンっ!!!
ドドドドドドっ!!!
「っ!?」
突然おきた大きな音と大地の揺れで引きかえす事を阻まれた。
……うわぁああああ!?!?
「…上で何が起きているんだ!!」
確か上では奴隷達が戦っている筈だ。
いきなりの大きな音と揺れ…何かがあったようだ。
「くっ…!」
パッパッ!
サァー……
「…砂の目……!」
俺は印を結び、ガーラが使っていた遠距離偵察忍術『砂の目』を上の階にいる奴隷達の方に発動し、上での状況を確認した。
ザァァ……
「早く……!」
しかし、砂ぼこりのせいで中々見る事が出来なかった。
ザァァァ……
「………!?これは!?」
砂ぼこりが晴れると上での状況を確認する事ができた。
音までは分からないもの、目で見ていてもとんでもない状況だと分かった。
「……この状況はヤバイ…!!」
シュッ!!!
俺は直ぐにその場を移動し、砂の目で確認しながら上の階まで急いだ。
「くっ…!間に合えよ!!」
今の奴隷達の状況は圧倒的に不利だった。
なぜなら、
ザァァ……
「……!?エルザが危ない!」
上の階では魔法を使う死人、『魔法兵』の軍団がいたからだ。
しかも、さっきの一撃でシモンと思われるガキが怪我をしており、エルザは逃げて来る男にぶつかり地面に倒れている所を魔法兵の標的にされていた。
ザァァ……
シュッ!シュッ!
「っ!?間に合わない!」
しかし、此処から上の階まで全速力でいっても10分以上はかかる。
しかし、
ドガァァァァアン!!!
ゴゴゴゴゴっ!!
「くっ!?……エルザ!?!?」
さっきと同じ音と揺れがおきた。
俺は砂の目で見ていたので直ぐに理解できた。
そう、魔法兵の攻撃により起きたものだ。
その攻撃は全てエルザに放たれ、今はまた砂ぼこりにより状況を確認する事ができない。
ザァァ……
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