始まりの終わりと終わりの始まり@
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空は赤く染まり、剣戟と怒声が響き…………多数の人の世界を呪う声が聞こえて来る。
今、我が加護を与えた愛しき子達が殺されていく。ある者は無数の矢によって、身体に多数の穴を開けられ絶命し、ある者は剣に斬り裂かれて殺されていく。幼い子供達と女は捕らえられる。
「たっ、助けてっ!! 誰か、助けて! 女神様っ!!」
どんなに愛しい子らに願われようが、この身では現し世に干渉する事は出来ない。既に我が子らには加護を与えてある。この世は一人一つの加護が神より与えられる。それを覆す事は我には出来ない。
「殺せ、奪えっ!! 白の女神の名の元に、不浄なる存在を排除しろ!!」
「奴らに聖術は効かぬ! 剣や槍などの物理攻撃で排除しろ!!」
「必ず多数で当たれ!」
白き鎧を身に纏った憎き者達は多数で一人を囲んで殺して行く。我が与えた子らは、我が加護によって魔術や聖術といった物が一切効かず、身体能力も高い。さらに、一人一つの特殊な力も与えてある。
「くそっ、良くも…………死ね!!」
我が愛しい子は炎の球を手から無数に放つ。それを鎧達は聖術で強化した盾で防ぐ。
我が子らは我の強力な加護により、10人や30人などなら1人で殺す事が出来る。しかし、我が少数に対して強い加護を与えたが、他の神達は多数の数が多い者達に加護を与えて物量作戦に出てきている。
我の加護は強力であるが、多人数には与えられない。それは我が人に作られた禁忌の女神故に我が加護を望む者は我と同じ、禁忌によって生み出された愛しき子らしかいないからだ。
そして、我を崇める愛しき子らの村がまた一つ滅びた。その憎しみと怒りを一心に受ける我もまた、狂いだして行く。
『あぁ…………誰か。我を受け入れよ。されば、我が力の全てをくれてやろうぞ。だから、我らを産みだした憎くき女神と人々とより、我が愛しき子らを守ってくれ…………』
100年後
俺は西暦2015年の日本よりトリップして、気づいたらこの異世界に来ていた。そんな右も左も分からない俺をこの村の人達は受け入れてくれた。まあ、儀式の事故みたいで、儀式を取り仕切っていた村長さんが俺を受け入れてくれた事も理由である。
そして、この村は隠れ里のようで、俺をこの村から出す事は出来ないらしい。はじめは凄く嫌だったが、村長さんが結婚していない娘と結婚してこの村の人間になるか、死んでもらうしかないと言われれば、エロい俺の答えは決まっている。ましてや、見た目20代前半の美女である村長さんが土下座しながらそう言って来たのだから、仕方無いだろう。そして、村長さんは出来れば自分かその娘を選んで欲しいと言って来た。どうやら、村長さんは責任を感じているようだ。
そ
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